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だるまさんが│絵本シリーズ14弾

選挙の際にみるという方も多いと思いますが、だるまさん、あなたの家庭にはありますか?
小さなころ、だるまさんがころんだをして遊んだという方も多いと思いますが、最近ではだるま自体を見たことがないという子も多いんだそうです!

今回取り上げたいのはかがくいひろしさんの絵本、「だるまさんが」。このだるまさんがは、だるまさんシリーズで3部作あるうちの一つです。

だるまさんがってどんな絵本?

作:かがくい ひろし
出版社:ブロンズ新社
発行日:2008年01月

だるまさんが様々な行動することによって、話し方の勢いや声の大きさ、その雰囲気など子供が楽しめる要素がたっぷり詰まったこの絵本。

音や動き、その見え方など絵本を作ったかがくいひろしさんがこだわって作ったそうで、発売以来多くの支持を得ているだるまさんシリーズ。
転んだり、伸びたり、縮んだり、笑ったりとユーモラスに富んだだるまさんの動きや声、すべてがこの絵本を読んで表現する大人の工夫次第でどこまでも子供と一緒に楽しめる絵本です。

だるまって何?(補足)

群馬県高崎市がだるまの産地として一番有名なのですが、ここだけではなく仙台や埼玉県越谷市、東京都多摩地方、静岡県富士市、愛媛、広島県三原市、大分県大分市宗方地区など日本各地にだるまを作っているんです。
その由来は各説あって鎌倉時代に仏教の禅宗で達磨大師という僧侶が壁に向かって9年間座禅を組んで手足が腐ってしまったという伝説から置物が登場した説とか、各地の郷土玩具に「起き上がり小法師」などからだるまになったというあたりが有力な説といわれています。

何度倒れても起き上がることから日本では縁起物として取り上げられていますよね。
選挙で目を入れる映像を何度も見たという方も多いと思います。
この「だるまさんの目を入れる」ことは、願いを込める際に右目を書いて、その願いがかなった場合に左目を書くというのが正しいやり方なのですが、この方法が意外にみんな知らないんですよね。。。
今回は絵本なので、せっかくならママさんパパさんにだるまについての知識を少し知っておいてほしいということでだるまさんの補足を付け加えておきます。

だるまさんがを読み聞かせした方の体験談

私がこの絵本を手にしたきっかけは、市の「ブックスタート」という活動を通してでした。
これは、その市で生まれた赤ちゃんに絵本を1冊プレゼントしてくれるというサービスで、4冊のリストの内から好きなものを1冊選べる形となっています。
初めての子育てで、当然絵本にも詳しくない私は、現役の保育士である母にどの絵本がおすすめか相談したところ、この「だるまさんが」の絵本が良いと教えられました。
希望を出してから1ヶ月程で絵本は届きましたが、当時は子供も生後2ヶ月になるかならないかといった月齢であったこともあり、頂いた絵本は一旦しまい、生後8ヶ月頃に初めて読み聞かせをしました。
「だるまさんが」という絵本は、ぷっくりとした可愛いだるまさんが『だ・る・ま・さ・ん・が』の掛け声に合わせて左右に体を揺すらせ、次のページではそのだるまさんが転んだり、潰れたり、伸びたり、おならをしたり等など…。とってもコミカルでリズミカルな楽しい絵本で、だるまさんの予想外な動きに親の私でも思わず笑ってしまう程でした。


これなら子供も気に入ってくれるはずと期待をしましたが、結果は思ったようにはいかず…。
大げさに抑揚をつけて読んだり、だるまさんの動きに合わせて絵本を揺らしたり、思い切ってだるまさんと一緒に転んでみたり、と考えられる限りの工夫を施したりもしましたが、そもそも絵本の内容自体をわかっていないような反応でした。
生後6ヶ月の赤ちゃんでも反応すると触れ込みの、黒と白を中心としたコントラストの強いカラフルな絵本にはある程度興味を示すので、まだこの「だるまさんが」の絵本は早かったか、と肩を落とし再び絵本をしまい込みました。
そんな絵本が再び日の目を見るのは、子供が1歳を少し過ぎた時でした。
あまり絵本に興味を示さないことが気になりつつも、そのうち色々読み聞かせをしようとネットで評判の良い絵本をいくつか買い揃え、小さい絵本ラックに絵本を並べ始めた頃です。
子供が面白がって絵本を引っ張り出す遊びを始めたのです。
初めは床に散らかった絵本をせっせと絵本ラックに戻していましたが、ふと、もしかして絵本を読んでほしいのかな?と思い至り、読み聞かせを再開してみました。


結果は大当たり!
中でも、この「だるまさんが」の絵本は一番のお気に入りのようで、何度も何度も引っ張り出してきます。
『だ・る・ま・さ・ん・が』のシーンでは以前では考えられなかったような顔をして真剣にだるまさんの動きに見入り、ページを捲りだるまさんが『どてっ』と転ぶ姿にキャッキャッと声を上げて歩き回ります。そしてまた次の『だ・る・ま・さ・ん・が』が始まると絵本の前に戻ってくる、というようなことを繰り返して、絵本を全力で楽しんでいる様子が見られます。
親としてその姿が本当に可愛らしく、この絵本をあの時選んで良かったなと心から思うばかりです。
この「だるまさんが」の絵本は全3冊のシリーズとなっているらしく、他の2冊も近いうちに買い求めるであろうことは確実です!

  • B!