予期せぬ産後トラブルに見舞われた体験談

１０月に第一子を出産致しました。出産までは、つわりもなく、仕事も１日も休まず出勤するほどの優良妊婦でした。
出産するにあたり、周りの先輩ママからは沢山のアドバイスもいただきました。
寝る時間や、食事、入浴など、今まで当たり前のように出来ていた事ができなくなるよ！と。
今のうちにゆっくり過ごしておいた方がいいよ！と。
どんなママからも言われた気がします。

そういったアドバイスもあり、出産までは沢山不安や心配事もありましたが、もうすぐ可愛い我が子に会えるという気持ちの方が強く、特に身構えていたようなことはありませんでした。
けれど、この後思いもよらぬ産後トラブルに見舞われることとなりました。
それは、排尿障害です。

私の場合、約1ヶ月の間、自力で排尿をすることができなくなってしまいました。
出産時に多くの妊婦さんが経験すると思いますが、出産が長時間に渡っての場合、看護婦さんがカテーテルを尿道に通して尿を抜いてくれます。人によっては痛みや違和感を感じたりする方も多いようです。
私は、予定日を2日過ぎての出産だったのですが、前駆陣痛を2日経験した後に、破水し、陣痛促進剤を打ち、１日のたうち回った挙句の出産だったため、本当に難産でした。
また、初めての経験でよくわからないものでしたので、前駆陣痛としらずに入院してしまい、次の日の朝に一度陣痛が引いてしまったため、帰宅することとなり１日の入院費用として高額な費用も請求されてしまいました。
そのような難産だったことと、胎児の大きさが私の身体のサイズには合わないくらいの大きさだったことが原因となり、排尿障害をおこしてしまったようです。
子宮と膀胱は隣に位置していますので、長時間大きい子宮に圧迫されて膀胱の神経が伸びてしまったこと。そして、胎児の頭の位置が悪かったことなどが原因ではないかということでした。
入院中は看護婦さんに、毎日決まった時間にトイレに行くように促され、自力で排尿をできないようならカテーテルで導尿してもらっていました。
どうして私だけ？このまま一生尿が出なかったらどうしよう？と、悲しくなり我が子のことを抱きながら、ただひたすら尿のことを考える日々でした。

授乳室から聞こえる新生児ママたちが本当に羨ましくて、私も早く我が子のことだけを思ってあげたい。と思っていました。
先生からは一時的なものでしょう。稀にこういう排尿障害になる方はいらっしゃいますよ。と言われました。
けれど、当時は予想もしない産後トラブルに、ただ不安や絶望感、軽い鬱のような状況だったと思います。退院も自分で導尿を覚えないと退院させられないと言われ、予定日より１日遅れてしまいました。
必死で悪露のひどい中、会陰切開の傷が痛々しい中、自己導尿を覚えて、何とか退院したのを覚えています。とにかく病院にいるとストレスだったので、早く我が子と退院したいと思っていました。
実家にしばらく帰ってからは、3時間起きの授乳と自己導尿と、寝る間も無いくらい辛い日々でした。
周りにも相談できず、同じ時期に産まれた友達にも、排尿障害のことは隠していました。
家族や旦那も、いつかよくなるよ。という言葉に、どうせ他人事でしょと思ってしまったり、急に涙がこみ上げてきて、授乳しながら毎日、こんな弱いママでごめんね。と泣いていました。
排尿障害になって2週間後に泌尿科に行き、原因は恐らく出産であろうと言われましたが、神経の問題なので、今は回復を待つしか治療法はないと言われてしまい、先の見えないことにまた不安で泣いてしまいました。
排尿障害に、効く薬というものが大きく分けて、２つほどしかなく１つは毒薬指定されているもので量を間違えると死に至るとのことでした。
それでも、その時は藁をも掴む思いで、治るかわからないけど、飲んで少しでも良くなるのなら…！という気持ちで飲みました。当然母乳はそれからあげられなくなりました。
我が子に母乳をあげられないことが一番辛かったです。
周りの新米ママたちはみんな母乳でしたので、私がミルクをあげていると、もう母乳でなくなったの？早くやめると乳ガンになりやすくなるらしいよ？と言われたり、その時は笑って誤魔化しましたが、辛かったです。
約1ヶ月もの間、一滴も尿が出なかったのですが、それから徐々にでるようになり、今は五ヶ月経ちますが前のようにスムーズにとまではいきませんが、問題のないくらいまでには回復致しました。
長々と書いてしまいましたが、私の思いもよらぬ産後トラブルでした。
今、思い返すと実家にいて母親に話を聞いてもらったり、育児を手伝ってもらって、回復のためにたくさん協力してもらったお陰で、早く回復することができたのかな。と思います。
周りにも吐き出せる家族や両親がいたことが、私にはとても大きかったかなと思いました。
色々予期せぬことの多い出産でしたが、私はまた産みたいと思いました。