生後7ケ月の男の子を育てている現役ママです。
子どもが哺乳瓶を完全拒否していて、
粉ミルクはもちろん、
お茶も白湯も飲んでくれなかったため、
離乳食を始めるまでは完全母乳で育ててきました。
よく、「母乳が出ない」という悩みを
聞くことはあるのですが、
私の悩みは母乳が出過ぎることでした。
贅沢な悩みと聞こえそうなので、
周りには言えませんでした…。
母乳の悪循環
子どもが飲み始めるとプシャー!と出て、
子どもがむせるほど。
プシャーが収まるまで5分ほど、
胸に哺乳瓶を当てて前絞り。
子どもが飲み終わった後でも、
まだまだお乳が出るので、
一通り出なくなるまで後絞り。
夜間授乳のときは、
前絞りの間は赤ちゃんは泣いてるし、
眠気で後絞りが辛いし、
正直母乳育児をやめようかと思うほどでした。
また、前絞り・後絞りをした分だけ
また母乳が生産されてしまうので、
どんどん絞る量が増えるという悪循環でした。
とうとう乳腺炎に
そして、母乳育児での最大のトラブル、乳腺炎。
もちろん分泌過多の私にも襲ってきました。
ある日突然、おっぱいが石のように固くなり、
乳首から血が出て、関節痛や40度近い熱が出ました。
真冬で、インフルエンザが流行した時期で、
おっぱいの症状以外はまさしく
インフルエンザの症状に近かったので、
内科を受診。
インフルエンザの検査で陰性だったので、
抗生物質をもらって帰ってきました。
その日は私の30歳の誕生日で…
日付が変わって30代になった瞬間、
悪寒でガタガタ震えながら
赤ちゃんにおっぱいを飲ませていたことは
一生忘れない思い出です。
あれ、出なくなった?
いつまでこんな状態が続くんだろうと鬱々としていましたが、
赤ちゃんが4ヶ月になったとき、
ようやく需要と供給のバランスが釣り合ったせいか、
おっぱいがガチンガチンに張らなくなってきました。
搾乳機で絞ってもあまり出ないし、
母乳、出なくなっちゃったのかな?
と思っていましたが、
赤ちゃんのお腹空いたコールもないし、
おしっこの量も通常なので、
赤ちゃんが飲みたい分だけちょうど良い量が
作られるようになったのだと思います。
特に食事に気をつけていたわけでもありません。
乳腺炎になることもなく、母乳が足りないわけでもなく、
この悩みに関しては時間が解決したの一言です。
今は離乳食が順調に進んでいて、
食後のおっぱいの量も減ってきています。
このまま卒乳かぁと思うと寂しい気分になりますが、
それでもガチガチで痛かったおっぱい、
急に出た40度の熱のことを思うと、
このまま何事もなく卒乳できますように!
と思います。
母乳が出すぎるのは「母乳過多症」かもしれません【医学的な視点】
母乳が出すぎて胸が張ってつらい、赤ちゃんがむせて飲めない…。
そんな状態が続く場合、「母乳過多(ぼにゅうかた)」または「過剰分泌症候群」の可能性があります。
母乳過多とは、赤ちゃんの必要量よりも多く母乳が分泌されている状態のこと。
これは決して珍しいことではなく、初期の授乳期(産後1〜3か月)に多くのママが経験しています。
日本母乳哺育学会によると、母乳過多の主な原因は次の3つです。
- ホルモン「プロラクチン」の分泌が活発すぎる
- 頻回授乳や搾乳のしすぎによる刺激過多
- ストレスや不安によるホルモンバランスの乱れ
母乳がよく出ることは良いことのように思えますが、
過剰分泌は乳腺炎や乳頭の痛み、赤ちゃんの飲みにくさにもつながることがあります。
無理に我慢せず、正しいケアでコントロールしていきましょう。
母乳が出すぎると感じたら確認したいこと
赤ちゃんにとっては母乳が出るということはいいことなのですが、ママにとっては母乳が出すぎると不安になったり、日常生活の中で不具合が出ることもありますよね。
まずは本当に母乳が出すぎているのかを確認したいところです。
というのも、赤ちゃんにとって母乳が特に必要になるのは、産後1か月目です。この時期にへたに母乳の量を減らそうと思って対策をしてしまい、その結果母乳が必要になる量を下回ってしまったとなっては大変です。
母乳が出すぎると感じる方の多くなる傾向にある、産後4~6週間は母乳が出るたびに母乳分泌ホルモンのプロラクチンが増加します。
これは赤ちゃんがどのくらいの母乳を必要としてるかを体が学んでいっている過程なのです。
その学びの過程で母乳が吹き出たり、いつのまにか母乳が出ているというのは多くのママにあることなんですよ。
同時に赤ちゃんもうまく母乳を飲むことを学んでいきます。この期間が過ぎてくると赤ちゃんの母乳の需要と供給の関係が落ち着いてきて、ホルモンのプロラクチンも正常化するのですが、この期間も個人差があって当然なんです。
つまり産後6週間程度はほとんどのママが母乳が出すぎていると感じているんです。安心してください。
常に胸が張っていると感じたり、違和感があるのも普通のことなんです。6週間以降も授乳するたびにびしょびしょになるような場合は、お医者様に相談してもいいかもしれませんね。
母乳が出すぎる原因とその対処法
1. 授乳間隔が短すぎる/搾乳のしすぎ
母乳は「需要と供給」のバランスで作られます。
頻繁な搾乳や授乳を続けると、体が「もっと必要なんだ!」と判断してさらに分泌を増やしてしまいます。
→ 対処法:授乳は片方ずつ行い、反対側は軽く搾乳する程度にとどめましょう。
2. 赤ちゃんの飲み方のリズムが合っていない
飲むスピードが速い赤ちゃんや、まだ吸う力が弱い場合、
母乳が勢いよく出すぎるとむせてしまい、飲み残しが増えてしまいます。
→ 対処法:授乳の初めに少しだけ前搾りをしてから赤ちゃんに含ませると、流れが穏やかになります。
3. ホルモンの影響(プロラクチン過剰)
産後すぐはプロラクチンが高く分泌されるため、母乳が過剰に出やすくなります。
これは自然な生理現象ですが、産後2〜3か月で落ち着くことがほとんどです。
4. ストレスや焦りも影響する
「出すぎて困る自分は変なのかも」と悩むママもいますが、
ストレスや睡眠不足は逆にホルモンバランスを乱してしまいます。
「これは一時的なこと」と受け止めて、体を休める時間を持ちましょう。
よくある質問(Q&A)
- Q1:母乳が出すぎるとき、搾乳はしないほうがいい?
- A:完全に我慢すると乳腺炎のリスクが高まるため、張りが強い部分だけ軽く搾るのがおすすめです。
- Q2:出すぎるのはいつ頃落ち着きますか?
- A:個人差はありますが、産後3か月頃にはホルモンバランスが安定してくるため、自然と分泌量が落ち着く人が多いです。
- Q3:母乳が勢いよく出すぎて赤ちゃんがむせてしまいます。
- A:授乳前に少し搾る、授乳姿勢をリクライニング気味にすることで緩やかに流れます。
授乳クッションを使うと体勢が安定しやすくなります。 - Q4:母乳を抑える薬はありますか?
- A:母乳分泌を抑制する薬(ブロモクリプチンなど)もありますが、自己判断で使用はNG。
必ず医師に相談してください。 - Q5:母乳が出すぎて痛みがあるときはどうすれば?
- A:保冷剤や冷タオルで軽く冷やすと痛みが和らぎます。
長引く場合は乳腺炎の可能性もあるため、早めの受診を。
母乳が出すぎて悩んだママたちの体験談
- 「出すぎて痛くて眠れなかったけど、助産師さんのアドバイスで救われた」
「授乳後も胸がパンパンで夜中に何度も搾乳。助産師さんから“片方ずつ授乳してみて”と言われてからラクになりました。」(30代・初産ママ) - 「赤ちゃんがむせて泣くのがつらかった」
「母乳が勢いよく出すぎて、毎回むせてしまって可哀想で…。でも前搾りを始めたら飲みやすくなったみたい。」(20代・共働きママ) - 「3か月を過ぎたら自然に落ち着いた」
「産後すぐはシャワーのように出ていたけど、時間が経つと体が落ち着いてきた。今は“あの頃が懐かしい”くらい。」(40代・経産婦)
どのママも共通して言えるのは、「出すぎる時期は一時的」ということ。
授乳スタイルを少し見直すだけで、体も心もラクになるはずです。