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産後のダイエットで拒食症からリバウンドに。

産後のダイエットに失敗される方は多くおられます。その中でも今回は痩せなかっただけではなく、拒食症までいってしまった失敗談を掲載中です。実際に経験した方のお話です。

私は妊娠中に12kgも体重が増えてしまいました。もともと瘦せ型だったのに、産後は見る影もなくなりました。伸びたお腹は脂肪だけが蓄積され、太ももは一回り大きくなりました。ウエストもSサイズからLサイズになってしまい、以前来ていた服は全滅という悲惨な状況でした。ですから、産後もしばらくはマタニティ服を着ていました。

出産を終え、一ヶ月検診で外出許可がおりたのと同時にダイエットを開始しました。周りからは体が元に戻るのは最低でも産後一年はかかるから、無理なダイエットは止めるように言われました。しかし、私としては一年もこの体型のままなんて絶対に嫌だと思いました。顔もまん丸で、左右の太ももの間は隙間がなくなり、着られる服も限られている現状です。それが辛くてたまりませんでした。

周りの反対を押し切って、私はダイエットを始めました。私には持病があるため、赤ちゃんは完全ミルク育児でした。母乳育児なら栄養面など気をつけなければいけないので、ダイエットを躊躇したかも知れません。でもミルクであれば栄養面の心配はありませんし、私も食事制限が出来るので幸いでした。

私が始めダイエットは、果物+置き換えシェイクドリンクのダイエットでした。更に余裕のある時は上記に加えて腹筋・腕立てを100回ずつ行いました。
果物は基本的にリンゴとバナナとキウイを食べていました。キウイの栄養価の高さは有名なのでキウイを中心に食べていました。
朝はもともと食べないのですが、妊娠中は3食きっちり摂っていたので、その癖でついつい食べてしまっていました。朝食は摂った方が良いと言われていますが、その時の私にとって食事は敵以外の何者でもありませんでした。
ついてはしまった生活リズムを変えるため、朝お腹が空いたら置き換えシェイクドリンクに頼っていました。4種類ほどの味があり、まあまあ美味しかったので飽きずに続けることができました。
昼と夜はもっぱら果物です。バナナは結構腹持ちが良いので、どうしても寝る前にお腹が空いてたまらなくなったらバナナを食べていました。バナナは自律神経を整える成分があるため、これさえ食べておけばホルモンバランスは整ってくれるだろうと考えていました。
リンゴはジューサーで絞ったり、シャーベットにしたりして食べていました。たまにヨーグルトをつけて食べることもありました。ヨーグルトはもちろん無糖のものを選んでいました。今思えば、あの時は異常なほど糖分に関して敏感になっていました。よく考えれば、産後より妊娠中にもっと太らないように注意すべきなのに、すごく自分本位なやり方だなと思います。

そのような生活を送りながら、過酷な育児を必死に頑張っていました。毎日バタバタと時間が過ぎていき、睡眠時間はほとんどなく、今が朝か昼かわからないほどてんてこ舞いでした。
ダイエットをしようと試みなくても、きっとある程度は勝手に痩せていくのだろうと今ならわかります。育児をしている母親は、食事もトイレも睡眠もしたい時にできないのです。ストレスからも痩せていきますし、思った以上に動き回るのでかなりカロリーを消費していると思います。

そんなある日、私はよく眩暈を起こすようになっていました。眩暈だけではなく、飛蚊症のような症状も頻繁に起こりました。目の前に黒いちいさな点々が無数に飛び交っているような感じです。その後に必ずと言って良いほど眩暈が起こりました。
しかし私はそんな症状にも見て見ぬ振りをし、ダイエットを続けました。体重は一気に下がり、産後半年でマイナス10kgまで減りました。当然見た目も変わり、着れなかった妊娠前の服もいつの間にか着られるようになっていました。
しかし、ある日を境に私は食べ物を受け付けなくなってしまいました。果物もシェイクドリンクも直ぐに嘔吐してしまうのです。
おかしいなと思い、お茶を飲んでみましたが、それでも吐いてしまいます。そのことを夫に伝えると、病院へ行くよう促されました。私は大袈裟だなと感じながらも、胃の中が空っぽの状態も気持ちが悪いので病院へ行くことにしました。
検査をしてもらいましたが、特に何も以上は見つからず、医師も首を傾げていました。そして軽い胃薬を処方されて帰宅しました。
しかし、その胃薬を飲んでもやはり吐いてしまうのです。原因不明の嘔吐に私も怖くなりました。
そしてある日、とうとう倒れてしまったのです。気がつくと病院のベッドの上で点滴の管が通っていました。
医師からの話では、精神的なものだろうと指摘されたのだそうです。簡単に言えば拒食症に近い症状です。きっかけは産後の無理なダイエットでした。産後はそれでなくてもホルモンバランスが乱れて精神不安になっているのに、栄誉の少ないものばかり食べていた私は、体が栄養失調になっていたのです。
しかもタチが悪いことに、自分自身の赤信号にさえ気付かないでいたのです。
私は自分がしてしまった大変なことにやっと気が付いたのです。その後、体重はリバウンドをしました。ダイエットも時期や方法を間違えると恐ろしいということを痛感しました。

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