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産後の安静はいつまで?家事や上の子の面倒はいつから?

産後の女性の身体は出産で体力を使い果たしているだけではなく、本人も気付かないダメージを受けている可能性があります。

そのため産後にしっかりと安静にして過ごせる期間が必要なのですが、初産の場合は旦那さんが理解不足であったり、経産婦の方は上のお子さんにも手がかかることもあって、どちらにしても大変なことが沢山あります。

このページでは産後に安静が必要な理由を旦那さんに説明しにくいという方にも便利に使って頂きたいです。また経産婦さんで上のお子さんが赤ちゃん返りをしてしまう場合などの対処法についても一緒に見て行きたいと思います。

産後に安静が必要な理由

経産婦の奥さんをお持ちの旦那さんならすでに経験済みの事で理解はされていると思いますが、初産の奥さんをお持ちの旦那さんは、産後の女性に安静が必要なこと自体を知らないという方もおられます。

産後の女性には『床上げまでの産後の肥立ち』と呼ばれる安静期間が必要になります。

この期間は、生まれたばかりの赤ちゃんの授乳や最低限のお世話以外は、ほとんど何もせずに過ごす事が大切。

その理由は、産後の肥立ちの期間(産褥期“さんじょくき”ともいいます)に洗濯、食事の仕度などの家事で無理をすると、いずれ訪れる更年期障害が重くなったり、閉経が早くなってしまったりといった影響があります。

また、今後の人生で奥さんが体調不良に悩まされて、必要な用事をこなせなくなってしまったりもします。

さらに、子宮脱や尿漏れなどの原因となる骨盤底筋の回復が充分に行えないと、産後にセックスレスにならざるを得ない奥さん側の身体の都合が起こってしまうなどコミュニケーションに重大な影響が及ぶ事も。

つまり、産後の安静が必要な理由は奥さんのためだけではないんですね。

産後の安静はいつまで?

産後の肥立ちで安静が必要な期間の長さは、およそ1ヶ月ほどと言われています。

特に、先ほどの安静が必要な理由の後半でお話しましたが、骨盤底筋周辺の回復にはどうしてもそのくらいの時間が必要になるんですね。

また、妊娠中にお腹の赤ちゃんの成長に合わせて大きくなった子宮が収縮して元に戻る『子宮復古(子宮の回復や子宮の戻りとも言われています)』にも時間が掛かります。

お産がどのくらい重かったかという個人差の部分がありますが、短くても3週間、遅い場合では6週間程度の時間が必要になると言われています。

しかしながら、あまりにも子宮の戻りが遅い場合(1ヶ月を超えてしまう場合)は、産後の排出物でもある悪露(卵膜や胎盤の残存物)などが子宮内で血栓を作ってしまう可能性もあります。

この場合は、掻爬(そうは)といって、子宮内の残存物を掻き出す外科的な処置が必要になる場合もあります。

産後の安静は寝たきりも良くない?

産後の安静は確かに必要ですが、あまりにも動かなさすぎて『寝たきり』になってしまうのも身体の回復が遅れてしまう可能性もあります。

これは、先ほど触れた胎盤や卵膜などの残存物が悪露として排出されなくなって、血栓を作ってしまう場合もあるからです。

赤ちゃんへの授乳はもちろん、自分自身の排便や排尿などは我慢せずにトイレに行くくらいの動きはした方が回復も早まると言われています。

また、骨盤底筋の回復については産褥期間中でなくても、膣をお腹の内側に引っ込めるような力を加えたり、安静が終わったらスクワットする事でも回復を促す事は充分可能です。

産後は安静にしないと次が不妊になるってホント?

産後に安静が必要な理由は、主に身体の回復のためという事はここまで一緒に見て来ました。

身体の回復だけではなく「不妊になってしまうのでは?」という疑問をお持ちの方もおられます。

確かに子宮復古が充分に行われないと生殖活動に影響がありますが、卵管が傷付いていたり、子宮筋腫などの病気にかからない限りは、不妊になってしまう可能性はありません。

しかし、産後の悪露の排出が悪かったり、悪露とは違う不正出血が起こるなど、異変があった場合や不安な方は、産婦人科を受診するようにしましょう。

 

「これならできるでしょ」は禁物!安静にするってどういうこと?

産褥期に安静にすると言うのは、本来であれば、授乳をする時以外は布団で横になっているのが好ましいと言われています。しかし、今の時代それができる人はほとんどいないでしょう。
むしろ私の周りでは産褥期でもバリバリ家事を行っていた方が多いのが現実です。
ですがやはり、そういった方たちの声を聞くと、やはり無理は禁物。皆さん口を揃えて言っています。無理してしまったことがきっかけで悪露が増えてしまったり、発熱を起こしたこともあるそうです。
また、中には出産後の尿漏れにまで発展してしまった方もいらっしゃいました。その方は、誰にも頼ることができなかったため、「甘えてためるか」と言わんばかりにバリバリ家の中で働いていたそうなのですが、その彼女は、今では家事代行サービスを活用する、もしくは家族や親戚に頭を下げてでもお願いすべきだった。と話していました。
・・・みんながみんな、産褥期に家事を行ってトラブルに発展してしまったわけではありませんが、多くの方が産褥期に無理をしたことを後悔しています。

家事はいつから始められるの?

家事は基本的に産後1ヶ月間は様子をみて、「出来る範囲の事だけはやる」というくらいにする事が大切です。

例えば、ご飯を食べた後に食器を下げるくらいの家事は行う事で、産後の身体の回復も効果的に進むと言えます。

しかしながら、洗濯で水分を含んだ重い洗濯物を物干しまで運んだり、重たい荷物を受け取ったりというのは身体にも体力的にも負担になります。

夜のうちに洗濯物を干すのは嫌かもしませんが、旦那さんに前日夜に洗濯物を干してもらったり、少し早起きしてもらって朝に干してもらうなどの協力を得るのが良いと思います。

上の子が甘えたがるんだけど・・・

経産婦さんで心配なのは、先に出産されたお兄ちゃんやお姉ちゃんが『甘えたがる』という事ではないでしょうか。

上のお子さんの年齢にもよりますが、5歳くらいまでは新しく生まれた下の子の存在のせいで、ママの愛情が僕(わたし)に向かなくなってしまった・・・と考えて、とにかく自分に注目を集めようと、利かん坊になったり甘えん坊になったりします。

こういう時は「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから我慢して」と言ってしまいがちですし、上の子を煩わしく思うかもしれません。
しかし、その言葉を飲み込み、ぐっと堪えるようにしましょう。

そして、ここぞとばかりに甘えさせて、しっかりと抱きしめたりして、上のお子さんを優先するようにすると甘えたがるのも落ち着いてきます。

スキンシップはママにも効果的で、イライラする気持ちも穏やかになります。

3歳の上の子が突然『赤ちゃん返り!』どうすれば・・・?

上のお子さんが突然の赤ちゃん返りで夜泣きが治まらなくなってしまう場合や、とにかくダダをこねてママの言う事を一切聞いてくれなくなってしまう事もあります。

こういった場合は本当に困ってしまいますが、もしかしたら知らず知らずのうちに我慢をさせていたのかも知れません。

こういった場合の対処も、『とにかく気が済むまで甘えさせてあげる』という事が大切です。

ここのお話では3歳のお子さんを例にしていますが、先ほども触れたように5歳くらいまでは、赤ちゃん返りをしてしまう事が充分にあります。

生まれたばかりの赤ちゃんは『泣く・寝る・お乳を吸う』の3つが仕事です。
泣いたらすぐにお世話をしなくては…と、上のお子さんを後回しにする必要はありません。
しっかりと上のお子さんを構ってあげる時間を作ってあげるようにしましょう。

その時、泣きっぱなしの赤ちゃんが心配になってしまうのも母心ですよね。
泣き声が小さくなったり、元気がなくなったり、トーンが下がったりして、何か異変があっても困るので、赤ちゃんの様子も見られるように赤ちゃんと別室にいないようにするのが良いと思います。

旦那さんから心底気持ち良い協力を引き出すコツ

旦那さんに心から積極的な気持ちの良い協力を引き出すコツというのは、『褒めて伸ばす』という作戦が使えるはずです。笑

しかしこれは、旦那さんを子供と同じだから単純だよ!と馬鹿にしているわけではありません。

もしあなたが・・・

会社に行けば上司からは小突かれ、部下からは頼りにされながら解決策を必死に考え、それでもなかなか良い結果が出ずに責められる立場だったら、がっくり肩を落とし疲れてしまいますよね・・・

やはり、ちょっとでも家事をやってくれた事、食事の仕度を代わりにやってくれた事に対する感謝があった方が、そのあとも気持ち良く動けるのは当然ですよね。

なので、ちょっと大袈裟かなと思うくらいに感謝を言葉に出して褒めて伸ばしてあげて下さいね。笑

上手に出来なくても「ありがとう」と伝えて、「すごいね!」と褒めてあげる事でやる気がアップするはずですよ。

  • B!