産後になって寝汗をかきやすくなっていませんか?
産後になると体には様々な変化が起こり、ひどい寝汗というものもその中の一つではないでしょうか。
今までは汗っかきなほうではなくても出産が終わって急に汗が気になるようになってくる、そんな方は意外と多く、寝汗に対しても悩んでいる方も多くおられます。
また寝ている最中に汗が気になり気持ち悪くなって目が覚めてしまうという方もおられるので今回は産後の体のトラブルの一つである寝汗に注目して記事にしていきたいと思います。
産後に急に寝汗が気にあるけどこれは病気なんじゃあないかしら・・・そんな風に不安に感じたことありませんか?
普段かかない寝汗の原因
多くの場合産後の寝汗というのは女性ホルモンの乱れからくる産褥期多汗(さんじょくきたかん)というものです。出産が終わって妊娠する前の状態に戻るまでの期間のことを産褥期といって、この時に寝汗だけではなく汗が良く出るようになる状態を、産褥期多汗というんですね。
名前がついているほど産後によくおこるもので、産後特有のもので一時的なものともいえます。妊娠によって一気に女性ホルモンは変化が起こり、出産することで胎盤とともに女性ホルモンも一緒に体外に出ていくため、急激なホルモンバランスが崩れて起こるものなんです。
このホルモンバランスの乱れが体温の調節機能や汗腺の調節などをうまくできないようになる原因となっているんです。
そのうえ女性ホルモンが減少することで男性ホルモンが優位になってしまいます。男性ホルモンというのは発汗機能を活発にする働きもするのでより、汗がでるという状態が作り出されるというわけなんです。
更年期も同じ理由で汗が良く出るのですが、産後の産褥期は一時的に更年期と同じ状態になるともいえます。
それでも気になるほどの寝汗の原因
産褥期多汗を知っていても、寝れないとか寝付けないほど寝汗に悩む場合、他の人とは違うのではないかと不安になる場合もあります。
通常人間は寝ている間、コップ一杯分つまり約200mlの汗を睡眠中にかくと言われています。これは寝るときに最適な体温まで下げるためにかく寝汗が睡眠の質をよくするために必要ないってみれば生理現象です。
しかし、驚くほどの量の汗や夜中に着替えなくてはならないほどの寝汗を書くというのはそのような生理現象を超えている可能性もあります。
このようなケースはどのような原因が潜んでいるのでしょうか。
- ストレス
- 体を寝る前に必要以上に温めている
- アルコールなどによる発汗
- 寝具などの要因
このような原因が考えられます。
ストレス
寝るときは交感神経と副交感神経の切り替えのタイミングでもあります。これらは自律神経からきていて、汗をかくというのも自律神経がコントロールしているため、過度のストレスが自律神経を乱している可能性があげられます。
産後というのは育児や体の回復などママさんにとっては何もしていなくても忙しく、授乳のために睡眠不足になるというのが当たり前くらいの環境になっています。環境の変化は人間が一番ストレスを抱えやすいものです。そのうえ、しっかりと赤ちゃんのお世話をしなくちゃとか、家庭のために家事をしなくちゃと責任感のある方の方がストレスを抱えやすく、うまくこなせない自分に対して責める方もおられます。
旦那さんの育児への助けが足りなかったり、助けてくれるはずの家族との育児方法が違うなど家庭によっても様々なストレスの要因が出てくる時期でもあります。
このようなストレスは自律神経の乱れをひきおこしやすいので、無理はしないとか、上手に愚痴をいってストレスをため込まないようにするという工夫と、周囲の理解が必要になります。
体を寝る前に必要以上に温めている
寒い時期でもある冬場など、寝る前に体を必要以上に温めている場合や、お布団を布団乾燥機などで寝る前に温める場合があります。寒い思いをせずにすぐに寝付けるようにと、いいことだと思ってやっていることが産後の寝汗の原因になるケースもあります。
本来女性は冷え性の方が多く、寝る前に体を温めないと寝れないという方も多くおられます。
お風呂で暖まったらすぐ布団に入りたい、こたつで体を温めないとダメ、布団乾燥機や寝室を暖房で温めてから寝たい。これらのような状態が寝汗をかきやすい状態を作り出すケースですね。
睡眠のために体温を下げるという機能が過剰に働いて大量の寝汗につながるので、産褥期は少し体を冷ましてからお布団に入るとか、いつもより少し温度を下がるという意識をもつと寝汗も改善する可能性があります。
アルコールなどによる発汗
妊娠中や授乳中はアルコールやカフェインは避けるように言われると思いますが、中には母乳育児をしないからアルコールくらいはいいかとお酒を飲まれる方もおられます。
赤ちゃんへの影響は母乳を与えないのなら適度なアルコールは大丈夫なのですが、寝る前に飲んだアルコールは寝汗の原因となってしまいます。
アルコールの摂取によって体の中でアセトアルデヒドという有毒物質が発生して、それを排除しようと汗や尿を体外へ出そうとするのです。
寝る前にトイレに行ったとしてもすべてのアセトアルデヒドが出るわけではないので寝汗が多くなる傾向があります。
寝具などの要因
寝るために最適な温度環境をご存知でしょうか。夏は26℃前後、冬は18℃前後、湿度がオールシーズン50%くらいが一番寝やすく質のいい睡眠をとるための温度や湿度なんです。
さらにお布団の中が体温より少し低い33℃というのがいいんですよ。
寝汗と病気の関係
これまでのような寝汗とは違い、病気によって寝汗が大量という場合も考えられます。
通常寝汗というのは体全体からかくものですが、下半身だけとか部分的な発汗がある場合は病気が原因になっている可能性もあります。
病気による大量の寝汗は、めまいや吐き気、頭痛など他の症状を伴って起こるケースが多く、気になる方は病院でお医者様にみてもらうようにしましょう!
病気をともなう寝汗とは、どのような病気があてはまるのでしょうか。
- 自律神経失調症
- バセドウ病
- 結核
- 白血病
このようなものが代表的なものとしてあてはまる可能性があります。
自律神経失調症
寝ている間の寝汗が自律神経失調症になっていることもあります。自律神経失調症というのは病気というより状態を指す言葉で、自律神経のバランスが崩れて様々なつらい症状が引き起こされるものです。
自律神経失調症の症状としては疲労、めまい、偏頭痛、便秘や下痢、不眠、手足のしびれなどとても多岐にわたります。そして寝汗なども自律神経失調症の症状の一つといわれています。
バセドウ病
特殊な名前なので、聞いたことがない方もおられるかもしれませんが、バセドウ病というのは甲状腺ホルモンが必要以上に分泌され、新陳代謝が活発化し脈拍が早くなり汗をかきやすくなる症状です。
これはおきている間の汗だけではなく、寝ている間も汗をかきやすく、疲れやすくて微熱を伴う症状が多くあります。男性よりも女性の方がかかりやすいと言われていて、男性患者よりも女性患者の方が5倍以上いると言われています。
結核
結核というと昔の病気というイメージがあるかもしれませんが、現在でも結核菌を取り込むことで発症してしまいます。健康であれば体内に結核菌が入っても大丈夫なケースがほとんどなのですが、妊娠中や病気になっている方、高齢者や子供などは免疫が下がっている状態なので発症のリスクは高くなっています。
産後も体の疲労や育児の疲労など免疫は完全に元に戻っているわけではないので注意が必要となります。
白血病
血液の中でのガンといわれている白血病ですが、実は年間数千人発症している怖い病気なんです。
白血病でも「急性白血病」「慢性骨髄性白血病」「慢性リンパ性白血病」と3つに分類され、状態や症状の重さも個人差があります。
どの症状も自覚が難しいと言われていることも、難しい病気といわれている理由になっていて、症状の中に寝汗や倦怠感、微熱などがあります。
産後になってからのひどい寝汗の対策
産褥期がすぎて子宮や卵巣の機能が回復することによって女性ホルモンも妊娠前のように分泌されるようになってホルモンバランスも整います。
一時的なものでもあるので、産褥期は無理をすることなく体が回復していくのを見守るくらいのつもりで過ごすと寝汗や多汗も収まっていくことにつながります。
また考えすぎてもストレスや不安感につながってしまうので、枕元に着替えやタオルを用意しておくなどできる範囲の準備をしておくのがいいと思います。
それでも不安な場合はお医者さんのt頃へ相談に行きましょうね!
ちなみに怖い夢を見た時にかく汗は病気でもなんでもありませんw