産後に快便にならず毎日続く不快な症状に悩まされてしまう方がたくさんおられます。
母乳育児は水分不足になりやすい事は皆さんご存じの通りですが、水分補給をしているにも関わらずうんちが硬くなってしまったり、その逆に下痢が続いてしまうという方もおられます。
その理由としては、母乳育児の疲れによるものやホルモンバランスの変化によるものが多いのですが、『水分補給をしているにも関わらず水分不足』という事も考えられます。
このページでは、産後の授乳期に快便にならずに苦しんでしまうママさんの救いになるように、生活習慣で出来る事をまとめました。
ほんのちょっとした事を注意するだけで、毎日すっきりと排便が出来るようになればストレスの軽減にもなりますので、一緒に確認しながらみて行きましょう。
産後の便秘はなぜ?
産後の便秘はなぜ起こってしまうのか不思議ではありませんか?
母乳育児は水分不足になりやすいのはほとんどの方がご存じの通りで、注意をされているママさんも多いからです。
産後の便秘の理由は
・ホルモンバランスが少しずつ戻っている最中のため
・育児の合間に忙しくご飯を食べるため早食いになりやすい
・妊娠中の筋力低下をカバー出来ていない
・睡眠不足
・ストレス
大きく分けると、これらの原因が産後のママさんの便秘の理由と考えられます。
また、水分補給が充分に出来ておられない方や、そもそも水分補給が必要なことを知らない方もおられるかも知れません。
もし、水分補給が足りていないという方は、まずは水分補給から始めましょう。
また、産後の便秘で加えて起こりやすい悩みが『産後のおなら』です。
赤ちゃんにおっぱいをあげる事やお世話が忙しく、コミュニケーションは楽しめていても、知らず知らずのうちにストレスを溜めて呼吸が乱れたり、早食いになることで空気もたくさん飲みこんでしまうため、おならが出やすくなります。
こういった状態で宿便が腸内に溜まっていると、おならの回数が増えて臭いもきつくなってしまいます。
やはり、便秘を解消する事が何よりも優先となるでしょう。
産後にうんちが硬くなる理由
うんちが硬くなっているのを放置してしまうと、イボ痔や切れ痔などの原因になります。
痔になってしまうと治るのも時間がかかってしまうため、うんちの質はとても大切な事だと言えますよね。
産後にうんちが硬くなる理由は、大きくわけて3つです。
・水分が足りていない
・早食いになって消化不良を起こしている
・腸内環境の悪化
母乳育児は水分不足になりやすい事は分かっていても、赤ちゃんによって母乳を欲しがる量も違いますし、赤ちゃんの欲しがる量に合わせてママの身体の中で作られる母乳の量も変化します。
水分補給をしているにも関わらずうんちが硬くなり、毎日の排便が苦しく感じる方は、水分補給の量を今一度見直してみて下さい。
早食いの消化不良は、どうしても腸の中での便の滞在時間が長くなってしまい、うんちが硬くなる事につながります。
授乳の合間を見て、赤ちゃんが寝着いたら『いまだ!』と慌ててご飯をかき込んだり、お手軽にカップラーメンで済ませたりしていませんか?
早食いも良くありませんが、自然と早く食べられる物に偏ってしまったりする事も理由の1つです。
赤ちゃんのグズりなどで、どうしても忙しくて大変という方は、水分補給も兼ねて無糖の野菜ジュースを飲んで補うという方法を工夫してみて下さいね。
腸内環境の悪化は水分不足や早食い、ホルモンバランスによるものや睡眠不足など、様々な原因が絡み付いて起こります。
毎日、夕食が終わったらデザートにヨーグルトを100g食べるというだけでも、習慣として続ける事で腸内フローラが改善されますから、着実に続けて行きたいですね。
産後に下痢になる理由
産後に下痢になってしまう理由は、便秘になったり、うんちが硬くなってしまうのとはちょっと違います。
簡単に見直せるところでは、水分の摂り過ぎと飲んでいる水の質が体質に合っていない事が考えられます。
母乳の質や健康のためにミネラルウォーターを買って飲んでいるママさんも多いと思いますが、硬水と軟水や弱アルカリ性とアルカリ性で違いがあるため、水は腸内細菌にも影響を与えます。
もし、妊娠前から飲んでいたミネラルウォーターを使い続けておられる方は、妊娠と出産で体質が変わっている事も考えられるため、水を見直してみてはいかがでしょうか。
また、うんちが硬くなってしまうのと共通の理由もあります。
それは早食いによる消化不良です。
おかゆや柔らかく煮たうどんなど、消化の良いものを食べるようにすると良いのですが、まだ首が座っていない赤ちゃんの場合はおかゆを自分のために作っている時間もないという場合もあるでしょう。
そういった方は、おかゆを冷凍して用意しておくのも良いです。
わたしがやっていたのは、家族のご飯を炊く時に、赤ちゃんの分と自分の分を水を多めに張ったお茶碗に入れて炊飯器に一緒に入れて炊いたりしていましたよ。笑
これなら時間もかかりませんし、自分も赤ちゃんも一緒に同じおかゆを食べる事が出来るので、コミュニケーションも楽しめます♪
産後ママで快便になりにくい身体の事情
産後に快便になりにくい原因は、生活習慣や水分とは関係のない産後の身体の事情もあるんです。
というのは、出産によって体力を使い果たしている事や産褥の回復が本人が思っている以上に思わしくない場合もあります。
これは、下痢が何日も続く場合に見られる事なのですが、産後すぐの産褥期と授乳の忙しさが重なるためにストレスで自律神経が乱れてしまい、繊維質も多めに摂っているのに下痢になってしまうという方もおられるんですよ。
また、3500g以上の元気な赤ちゃんを出産された方の場合では、骨盤底筋が損傷している事も考えられ、会陰切開が影響している場合も。
会陰切開は、出産全体のおよそ7割強で行われるもので、陣痛から出産までに時間がかかる難産でも産道が無理に広がるため、産後の排泄系トラブルを引き起こしやすいんですね。
元気な赤ちゃんを産むために引き換えに負った傷は、出来る限り早く治さなければなりません。
地域によっても習慣が違いますが、産褥期は出来る限り安静を心がけるようにしましょう。
そのために、頼れる人や頼れる物は、何が何でもでも頼るのが賢明ですね。
運動不足も関係あるの?
先ほど、産後の身体の回復が思わしくない場合も快便になりにくい理由として考えられますというお話しをしました。
産後すぐの産褥期は、安静にする事と赤ちゃんに母乳をあげる事に集中すべきですが、それがひと段落ついて、会陰切開などの傷も癒える目処が付いたら、今度は体力を戻すためにトレーニングとして運動をする事も大切になってきます。
快便になりにくい理由の1つに、妊娠中に運動が出来なかったせいで腹筋が落ちていて腸の蠕動運動(うんちを肛門まで運ぶ運動)も弱まっている可能性があるからです。
また、骨盤底筋を鍛える必要があるケースもありますので、骨盤底筋体操を採り入れる事も、快便につながりやすい生活習慣の1つです。
快便を維持すると産後ダイエットがしやすくなる
お通じトラブルにならないように予防し、快便を維持することができれば、今後の産後ダイエットを有利に進めることができることをご存知ですか?
便秘の状態と言うのは、重さのある便が腸内環境に滞在しているためそれだけでも体重が増える原因になります。
しかしそれだけでなく便秘の状態は、体の代謝を低下させてしまうため、摂取した栄養をうまくさばききることができずに、蓄積しやすい状態になります。
つまり、太りやすく痩せにくい体質になってしまうのです。
逆を言えば、お通じトラブルを解消し快便の状態を維持することができれば体内のデトックスも行われるため、代謝が良くなりやすやすく太りにくい体質を維持することができるのです。
そういった意味でも、出産後に快便を維持すると言う事はダイエットをサポートすることにもつながるのです。
まとめ
産後に快便になりにくい理由をここまでご覧いただきましたがいかがでしたでしょうか。
うんちが硬くなってしまう理由、下痢になってしまう理由。
両者共に腸内フローラが悪化しているため、産後は風邪をひきやすくなってしまうという方もおられます。
便秘になってしまう方は水分補給と食事の食べ方、下痢になってしまう方は水分の摂り過ぎや水の質、運動不足なども原因として考えられる事がわかって頂けたのではないでしょうか。
便秘になったから…下痢になったから…と言って、すぐに薬に頼ってしまわないように注意して、生活習慣を見直したり、出来る範囲で運動を行ったりして、健康的な快便生活を送りたいですね。