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離乳食の味付けは「素材の味」が一番のごちそう!やさしいスタート術

「いよいよ離乳食、どんな味付けにすればいいんだろう?」初めての離乳食作りは、ワクワクする反面、ちょっと不安に感じるママさんも多いのではないでしょうか。特に味付けは、赤ちゃんの味覚を育む上でとても大切なポイントです。

でも、ご安心ください。離乳食の味付けは、とってもシンプル。「素材の味」を活かすことが、赤ちゃんにとって一番のごちそうなのです。やさしい離乳食スタート術をご紹介します。

なぜ離乳食の味付けは「薄味」が基本なの?

大人と同じような味付けは、赤ちゃんには濃すぎます。その理由はいくつかあります。

  • 未発達な内臓への配慮: 赤ちゃんの腎臓などの内臓機能はまだ未発達です。塩分や糖分を多く摂取すると、体に大きな負担がかかってしまいます。
  • 味覚の発達: 赤ちゃんの味覚はとても敏感で、素材が持つ本来の繊細な味をしっかりと捉えることができます。この時期に濃い味に慣れてしまうと、素材本来の味を感じにくくなり、将来の偏食につながる可能性もあります。
  • 食べる習慣づくり: 離乳食は、味だけでなく「食べる」という行為そのものに慣れることが目的です。シンプルな味付けで、食材の多様な食感や香りを体験させてあげましょう。

基本は「だし」と「素材の味」を活かす

離乳食初期・中期(5~8ヶ月頃)

  • 味付けは「なし」が基本: 最初は、おかゆや野菜のペーストなど、味付けは一切不要です。素材そのものの味と香りを赤ちゃんに体験させてあげましょう。
  • だしを上手に活用: 昆布だしやかつおだし、野菜だしなど、素材本来の旨味を出す「だし」は、離乳食の強い味方です。風味豊かになり、赤ちゃんの食欲も増進させてくれます。だしは無塩のものを選びましょう。
  • 素材の甘み・旨みを引き出す調理法: 野菜は煮込んだり、蒸したりすることで甘みが増します。離乳食用のレンジ調理器や炊飯器で野菜を煮込むのもおすすめです。

離乳食後期・完了期(9ヶ月~1歳半頃)

  • ごく少量の調味料から: 少しずつ、ごく少量の醤油や味噌、砂糖などを風味付け程度に使うことができます。必ず大人用とは別に薄めて使うか、ベビーフード用の調味料を選びましょう。
  • 油は風味付け程度に: ごく少量の植物油(なたね油、米油など)を加熱後に混ぜることで、風味やなめらかさが増すことがあります。揚げ物などはまだ避けましょう。
  • 香りの良い食材をプラス: 青のり、きな粉、ごま(すりごま)などを少量加えることで、風味や栄養価がアップします。

離乳食の味付けで気をつけたいこと

  • 塩分・糖分・脂肪分は控えめに: 赤ちゃんの内臓機能への負担を考慮し、基本的に味付けは薄味を徹底しましょう。
  • 市販のベビーフードの活用: 市販のベビーフードは、赤ちゃんの月齢に合わせて栄養バランスや味付けが調整されています。忙しい時の強い味方として、上手に活用しましょう。
  • 味見はママがしっかりと: 赤ちゃんが食べる前に、必ずママが味見をして、味が濃すぎないか、硬すぎないかなどを確認しましょう。
  • 食材の安全性を確認: はちみつ、卵、乳製品など、アレルギーを引き起こしやすい食材や、与えてはいけない食材(大人用の加工食品など)には十分注意し、適切な時期に適切な量を与えるようにしましょう。

【ここがポイント!】

産後のママさんへ:離乳食作りは、慣れない育児と家事で忙しい中で、大きな負担に感じることもあるかもしれません。完璧を目指す必要はありません。市販のベビーフードや、まとめて作り置きする「フリージング離乳食」を上手に活用しましょう。また、赤ちゃんがなかなか食べてくれない時でも、焦らないでください。赤ちゃんにはそれぞれ個性があります。食べる量や進み具合は赤ちゃんによって様々なので、「今はこういう時期なんだ」と、ゆったりとした気持ちで向き合ってあげてくださいね。ママさんの笑顔が、赤ちゃんにとって一番のごちそうです。

Q&A:離乳食の味付け

Q1: 離乳食にだしを使うと良いと聞きました。どんなだしが良いですか?
A1: 離乳食には、昆布だし、かつおだし、野菜だしがおすすめです。無塩のものを選び、しっかりと煮出して素材の旨味を引き出しましょう。市販の離乳食用の顆粒だしも便利ですが、成分をよく確認して選びましょう。大人のだしとは塩分量が異なるので注意が必要です。

 

Q2: 離乳食に醤油や味噌を使ってもいいですか?
A2: 離乳食後期(9ヶ月頃)以降、ごく少量から風味付け程度に使うことができます。必ず大人用とは別に、ごく少量ずつ薄めて使いましょう。最初は大さじ1程度の湯に1滴垂らすなど、様子を見ながら慎重に与えてください。市販の減塩タイプも便利ですが、赤ちゃんにはそれでも塩分が多すぎる場合があります。

 

Q3: 赤ちゃんが離乳食を食べてくれません。味付けを少し濃くしてもいいですか?
A3: 赤ちゃんが食べない理由は味付けだけではありません。まずは味付けを濃くするのではなく、食材の硬さ、舌触り、温度などを調整してみましょう。また、赤ちゃんの体調や機嫌、食べる環境なども影響します。無理に食べさせようとせず、日を改めて試す、食べる姿勢を見直すなど、様々なアプローチを試してみてください。味覚の発達のためにも、できるだけ薄味を保つことが大切です。

 

Q4: 大人と同じ料理から取り分けるのは、いつ頃から可能ですか?
A4: 離乳食完了期(1歳~1歳半頃)を目安に、味付けする前に大人の料理から取り分け、薄めたり刻んだりして与えることができるようになります。ただし、大人と同じ料理でも、油分や塩分が多いもの、香辛料が強いもの、アレルギーの心配があるものなどは避けましょう。取り分ける前に、しっかりと食材の硬さを確認することも大切です。

 

Q5: 離乳食の味付けに使う調味料は、どんなものを選べば良いですか?
A5: 基本的には調味料は控えめに、だしを上手に活用するのがおすすめです。もし使う場合は、塩分控えめのものを選び、ごく少量から試しましょう。市販のベビーフード用の調味料も、赤ちゃんの体に配慮して作られています。香辛料や、大人用の化学調味料は避けましょう。

離乳食は、赤ちゃんが「食べる」ことの楽しさを知り、健やかな味覚を育む大切なステップです。焦らず、赤ちゃんのペースに合わせて、素材の味を活かしたやさしい離乳食作りを楽しんでくださいね。

まとめ:味付けは「素材の味」を大切に、少しずつステップアップでOK

離乳食の味付けに迷うのは、赤ちゃんにとって本当に良いものを与えたいというママ・パパの優しさの表れです。
でも、最初は素材の味を感じることが赤ちゃんの成長にとって大切で、味覚を育む基本になります。

塩分や調味料は、焦らず少しずつ。
月齢や発達に合わせて、だしの旨みや素材の甘みを活かすことで、赤ちゃんも安心して食事の世界を広げていけます。

また、「今日は食べなかった」「味が薄すぎたかな?」と感じる日もあるかもしれません。
そんなときは自分を責めず、“赤ちゃんも日々成長中”ということを忘れずに、柔軟に対応していきましょう。

毎日のごはんは、赤ちゃんと家族のつながりを育む大切な時間。
迷ったときは、専門家の意見や同じようなママ・パパの声を参考にしながら、自分たちらしいペースで続けていけば大丈夫です。

味付けに正解はありません。あなたが心を込めて作ったごはんは、きっと赤ちゃんの笑顔につながっていますよ。

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