産後のむくみは、妊娠中から感じていたものとは別の原因があって解消方法も知っていかなければ、その後も悩まされるのでは・・・。
妊娠中にも気にかけていたむくみ。
出産を終えてむくみが治るかな?と思ったら全然治らない!
そんな経験をしているママさんはいらっしゃいませんか?
特にむくみの中で気になるのが「足のむくみ」ではないでしょうか。
足がパンパンにむくんでいると、家事や育児にも支障がありますし、
『気分転換にお散歩♪』
と思っても、なかなか億劫になってしまって動けなかったりしませんか?
産後のむくみは異常なの?それとも当たり前?
そんな悩みにお答えして、産後の足のむくみの原因や対処法を
これから一緒に見ていきましょう。
「むくみ」とは
良く普段から「むくみが…」「何か今日はむくんでる」などと
当たり前のように使っている言葉ですが、そもそもむくみが
どういったものかご存知でしょうか。
むくみとは医学的用語で言うと「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれています。
むくみを簡単に説明すると、体内に水分が余分に溜まってしまった状態の事をいいます。
通常時のむくみはリンパや血液の流れが滞ってしまい、細胞間の詰まりや
静脈の詰まりを引き起こすことによってむくみが起こってしまいます。
また、座りっぱなしのデスク仕事や立ちっぱなしの仕事などによって
長時間同じ姿勢でいる事によって血流が悪くなり、むくんでしまう事もあります。
目立ちやすいむくみの場所は、顔や足、手などがあります。
産後のむくみの原因
産後のむくみの原因は、先程お伝えした通常時のものだけでなく、
産後特有のむくみやすい体の状態があります。
むくみの原因|エストロゲン
妊娠中に女性ホルモンである「エストロゲン」は日に日に分泌・増加していましたが、
出産を終えると一気に減少していくんです。
この「エストロゲン」には代謝の機能を変化させる働きがあり、
エストロゲンが減少することによって体の中の水分が溜まりやすい状態になります。
むくみの原因|妊娠中から出産
また、産後は体内の水分バランスが崩れやすくなっています。
妊娠中は赤ちゃんを守るための羊水があったり、赤ちゃんの分の血液として
ママの体には通常時と比べると1.3倍~1.5倍ほど増えています。
出産時にそれらが一気になくなる事により体は水分不足だと感じてしまい、
体内の水分を溜めこもうと働きます。
むくみの原因|育児と授乳
母乳はママの血液から作られているのはご存知でしょうか。
授乳を開始するとともに、ママの血液が母乳を作り、
日に日に赤ちゃんが欲する母乳の量も増加していきますから
母乳の作成量も増えていきます。
ですから、母乳育児をしているママさんは常日頃から
水分不足になりやすくなっているんですね。
また、出産後はママの体自体もまだまだ回復していませんから
家事や軽い運動もなかなか難しいですよね。
新生児の育児は慣れない事もありますのでストレスも溜まりますし、
授乳や抱っこなど、同じ姿勢を長時間続けているという事も多いです。
それらの理由から、血液の流れを悪くさせ、むくみやすい状態を
作ってしまっているんですね。
どんな症状が「むくみ」なの?
「むくんでいる」という状態は何となくしかわかりませんよね。
むくんでいる状態と言うと、手や足などが少し腫れたような感じになったり、
その箇所に不快感やだるさを感じたりします。
むくんでいるか確認したいときは、その箇所を指で押してみましょう。
痕が残ってしまった時はむくんでいる状態と言えるでしょう。
また、その痕がくっきりと残ってしまった時はかなりむくみが
進行してしまっていると言えます。
また、手や足などの部分的な箇所だけでなく、身体の様々な所が
むくんでしまう事もあります。
酷い場合だと、耳鳴りが起きたり、めまいを引き起こしたり
することもあります。
多少のむくみやだるさだけに止まらない場合は
病院を受診した方が良いでしょう。
産後のむくみはいつまで続くの?
出産による事が原因のむくみは早くて1週間から10日程、長い場合でも
1か月を過ぎるとむくみは治まると言われています。
ですが、完全母乳で授乳している場合などは、普段から水分不足が
考えられますし、赤ちゃんが小さいうちはなかなか運動などもできず
代謝が悪くなってしまうので、個人差は大きいでしょう。
産後6~8週は産褥期と言われている期間ですが、この間も
むくみに悩む方が多いようです。
産後にできるむくみの対処法は?
産後はママの体傷ついていますし、産後2週間は必ずゆっくり休めるように
しましょう。慣れない育児疲れも溜まってしまいます。
ではここから、むくみを改善するための対処法を一緒に見ていきましょう。
むくみ改善|食生活
よりむくみやすい体にしてしまうものの中に「塩分」があります。
塩分を余計に摂取してしまうと、体の中の水分を奪い、それと共に
身体が余計に水分を溜めこもうと働きます。
ナメクジに塩をかけると小さくなるのと同じように考えてください。
1日の食事の中でしっかり栄養をバランスよく摂りながら、
塩分を控え、素材の味を生かした調理法のものを食べるよう心がけましょう。
また、塩気の多いものが好みの方もいらっしゃるかと思います。
そんな方にはカリウムの摂取をお勧めします。
カリウムには余分な塩分を身体の外へ排出し、筋肉などを発達させてくれる効果があります。
しばらく動かず家の中にいるのですから、当然筋力も落ちていきますので、
カリウム摂取は産後ママにとってとても有効なんですね。
カリウムはひじきや昆布などの海藻類や、ほうれん草・さつまいもなどの
野菜類、デザートであればバナナやヨーグルトに多く含まれていて、
普段の食事にも手軽に入れられるものが多いです。
また、ハトムギ・ドクダミ・ゴボウなどのお茶にも多く含まれています。
これらはノンカフェインの飲み物なので、授乳中のママの水分補給にも
ピッタリなんですね。
水分補給はこまめに行うようにしましょうね。
むくみ改善|適度な運動
産後1か月を過ぎて、赤ちゃんとの生活リズムにも慣れてきた頃には
手軽な運動を始めるとよいでしょう。
また、外に出てリラックスやストレス発散するのも良いですね。
赤ちゃんを連れてのお散歩は荷物が多く大変でしょうが、
近い距離でも歩く事で、ママの筋力を使ったり、運動不足解消に
繋げられるでしょう。
また、産後は骨盤矯正するのも大事ですから、骨盤体操や産褥体操、
簡単なヨガ、ストレッチをして血流やリンパの流れを促し、
無駄な水分の排出を手助けしてあげましょう。
特に産褥体操は、傷ついたママの体を復活させてくれる効果もありますから、
積極的に行うと良いですね。
むくみ改善|血流促進
血流を促すことで、むくみだけでなく、冷え症や体のコリにも効果が期待できます。
手短に済ませている入浴も、たまにはゆっくりと湯船に浸かりましょう。
昼間赤ちゃんが寝ている間に、足湯をするのも効果があります。
体が温まった後は、リンパマッサージなどを行う事で
よりむくみが酷いところを中心に改善できるでしょう。
また、寝る時に足のむくみが気になってしまう方は、足枕などを使って
足を高くして寝ることでむくみ改善効果を得られるでしょう。
着圧タイツは産後に使ってもいいの?
ここまで紹介してきたむくみの対処法の他にも、気軽に使えるのが「着圧タイツ」です。
近くのドラッグストアなどでも簡単に購入することが出来て便利ですよね。
産後であっても着圧タイツは使用しても構いません。
販売されているものの中で、自分に合った素材や使用時間などを確認して
購入するようにしましょう。
中には妊娠をきっかけに肌荒れや敏感肌に悩む方もいて、
着圧タイツを履いたけれど、肌がひりひりしたり痒みが出たりする事もあります。
素材を変えるのか、それともタイツの圧力を低くしてみるのかなど、
自分自身に合ったものを選ぶように、デニール数や圧力の高さなどを選べるものを使うのが良いでしょう。
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まとめ
産後の悩みはたくさんありますよね。
自分の体の事だけでなく、赤ちゃんの事や育児法のこと、
家事と育児の両立や仕事復帰などなど…
まずはしっかりとママさん自身の体を休め、
自分の悩みを焦らず一つずつ解消していきましょう。
むくみは産後の悩みのひとつです。不安に感じずに正しいケアをしていきたいところですよね。
笑顔溢れる育児ライフが送れると良いですね。