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体験談

慣れない育児や夫との関係に悩んだ日々

育児に関する悩みは誰もが持つものです。今回はそんな中でも育児と夫との関係に悩んだ方の体験談をお送りします。

36歳の専業主婦です。
夫は3歳年上の会社員で3歳と1歳の子供がいます。
結婚したのは30歳のときでしたが、当時から早く子供は欲しいと思っていて、絶対に2人は産むつもりでした。しかし実際に33歳のときに出産をしてみると予想以上に厳しく、悩むことがたくさんありました。

夫婦で手をつないでる影

出産まではとても順調で体調もよく、元気な妊婦さんと言われることが多かったです。妊娠中に産後の家事の分担や教育方針などを夫婦でしっかりと話し合い、家族3人での生活に備えました。産後クライシスという言葉は知っていましたが、勉強熱心で育児へのモチベーションも高い夫とは無関係に思えました。出産も理想どおり立会いででき、産後は夫が仕事を4日間も休んでくれたのでいいスタートを切ることができました。

しかし家に戻って赤ちゃんとの生活が始まると睡眠不足と慣れない育児の不安で精神的に不安定になってしまいました。自分の息子が何で泣いているのか母親なら分るはずだと思っていたのですが、私にはまったく検討が付きませんでした。必死にあやしても落ち着かせることができず、夫がオムツを替えるとやっと泣きやんだこともあり母親として失格なのではないかと感じたりもしました。

赤ちゃんは夜中にも何回も目を覚まします。夫は力仕事をしているので夜中はぐっすり寝かせてあげたいと思い、泣き出すとすぐに寝室から息子を連れて居間に移動しました。居間で授乳をしたり抱っこして歩いたりと毎晩孤独な作業が続き、1人で子供を育てているような淋しさを感じました。泣き続ける息子を抱いて1時間以上家のなかを歩き回り、一緒に私も泣くということが日常的にありました。夫は不器用なりにできる限り育児に協力してくれていたのですが、だんだんと1人で育児をすることに不満を感じるようになってしまいました。疲れもあり、夫と2人きりで会話する時間はほとんどなくなりました。夫の夕食は毎日準備しましたが同じタイミングで食べることはできず、夫婦がどんどんすれ違っていことを感じました。それでも育児でいっぱいいっぱいで話し合う気分にはなれませんでした。

産後1ヶ月たっても私の体調はボロボロでした。息子が吸うおかげで両方の乳首からは血が出て、妊娠中に傷めた腰はまだ治っていませんでした。授乳のたびに激痛に耐え、体中が痛む状況で毎日家事や育児をなんとかこなしていました。それなのに産院では私の体は順調に回復しているのでいつもの生活に戻っていいと言われました。それを聞いて喜んだのは夫でした。男性なので性欲があるのは仕方がないのですが、当時の私にはまったくそんな気持ちはありませんでした。息子が寝付くと夫は誘ってくるようになりましたが、私は少しでも眠りたいのが本心で夫を避けるようになりました。寝たふりをしたり、体調が悪いふりをしたり、夫と2人きりにならないように家のなかを逃げ回りました。

そんなふうに1ヶ月ほど夫を避けていると、だんだんと夫が敵に見えてきてしまいました。息子の世話はしないのに食事は食べて、さらに体まで求めてくると思うと腹が立って仕方がありませんでした。その気持ちが私の態度にも表れてしまったようで夫には何が不満なのか聞かれました。そこで、私は産後で疲れきっていることや夜の育児が孤独なこと、性欲が戻らないことなどを話すことができました。夫はショックを受けていましたが、なんとか私の気持ちを理解してもう少し待ってくれる、もう少し育児に協力すると言ってくれました。

さらに夫と私の母はとても相性が悪いのですが、しばらく母親に泊り込んで手伝ってもらうことを提案してくれました。すぐに母親に連絡すると3週間滞在してくれることになり安心しました。母が来てからは本当に精神的にラクになりました。食事の準備を手伝ってくれるだけでなく、お風呂の入れ方のコツを教えてくれたり泣いているときには抱いてあやしてくれたりしました。最初から完璧に母親になれる人なんていないと言われやっと肩の力を抜いて息子と接することができるようになったと思います。それまでは息子が泣くのが怖いとまで感じていましたが、母に赤ちゃんは泣くものだと言われてからは泣いていても慌てないようになりました。夫に対する小さな不満なども母は聞いてくれ、イライラがどんどんなくなっていきました。

母が帰ってから、もう1度夫とゆっくり話す機会を持ちました。そのころはだいぶ精神的にも余裕が出てきて、母が来ることを許してくれた夫に感謝の気持ちもありました。これからも協力して家族を作っていきたいことや愛情がなくなったわけではないことを説明し、またゆっくりと夫婦をやり直そうという結論になりました。それからも痛みや疲れで以前のような生活はなかなかできませんでしたが、育児に慣れていくにつれてだんだんと関係は元に戻っていきました。産後は本当に夫が嫌で仕方がなかったのですが、出産前に2人で勉強したことが夫婦関係を続けるために役立ったと思います。また、夫が実の母に甘える機会を作ってくれたことにも感謝しています。その後私たちはなんとか関係を修復し、2人目も産むことができました。

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