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搾乳機の消毒方法と頻度|煮沸・レンジ・薬液の使い分けと乾かし方

搾乳をして、赤ちゃんに飲ませて、ほっとしたのもつかの間。シンクには、洗わなければいけないパーツの山。

「これ、毎回消毒しなきゃダメなの?」「いつまで続けるの?」「煮沸って何分?」。夜中でも、ひとりで調べたくなりますよね。

この記事では、小児科学会系の資料や母乳育児の団体の資料などをもとに、洗い方、消毒の方法、消毒の頻度を整理しました。資料によって書き方が違う点は、そのまま並べています。

【先に結論】

  • いちばん大切なのは、使うたびに、母乳に触れるパーツを洗うこと。ここは資料が一致しています
  • 消毒をどれくらい続けるかは、資料で意見が分かれます。AAP(米国小児科学会)のサイトは1日1回以上、オーストラリア母乳育児協会は、健康な満期産の赤ちゃんなら消毒は不要としています
  • 煮沸の時間は、資料によって3分、5分、7〜10分と違います。お手持ちの搾乳機の取扱説明書を優先してください
  • 洗った後は、清潔なタオルやキッチンペーパーの上で自然乾燥。ふきんで拭くのは避けます
  • チューブは、正しく使っていれば通常は洗わなくていいとされています

※2026年11月時点の情報です。早産の赤ちゃん、免疫が弱い赤ちゃん、病気のある赤ちゃんは、医師や助産師の指示に従ってください。

【この記事について】一般的な情報をまとめたもので、診断や治療に代わるものではありません。35ナビ(35navi)は、医師の監修を受けたサイトではありません。商品の宣伝を目的とした記事ではありません。

洗う・消毒する・乾かす、の3ステップ

流れは、とてもシンプルです。

  1. 洗う:使うたびに。母乳に触れるパーツが対象
  2. 消毒する:頻度は資料で分かれる(次の見出し)
  3. 乾かす:完全に乾いてから、清潔な場所にしまう

旧版のこの記事は、「消毒は赤ちゃんを菌から守る大切なステップ」「パーツに残った菌が胃腸炎を引き起こす可能性」と書いていました。ただ、搾乳器具の汚れが原因で赤ちゃんが胃腸炎になる、と示した資料は、今回は確認できなかったため、この言い方は削りました。

消毒はどれくらい必要?資料で意見が分かれます

ここは、いちばん迷うところだと思います。確認できた資料を並べます。

資料書かれていること
AAP(米国小児科学会)HealthyChildren.org、Hailey Nelson医師、2025年9月更新使うたびに洗う。消毒は少なくとも1日1回。特に生後2か月未満、早産、免疫が弱い赤ちゃんで大切。健康で月齢が進んだ赤ちゃんは、毎回丁寧に洗っていれば、毎日の消毒は不要なこともある
オーストラリア母乳育児協会(2026年8月)少なくとも24時間に1回、しっかり洗う。健康な満期産の赤ちゃんなら、搾乳器具の消毒・滅菌は必要ない。病気や早産の赤ちゃん、乳房・乳首の感染があるときは、医師や小児保健の看護師の指示に従う

参考までに、哺乳瓶についての資料も見ておきます。搾乳機のパーツとは別の器具ですが、「いつまで消毒するか」で迷う人が多いため、並べます。

資料(哺乳瓶)書かれていること
明治「ほほえみクラブ」(看護師監修、日付の記載なし)新生児期から1歳ごろまでは、使用のたびに洗浄・消毒が望まれる。1歳以降は毎回の消毒は必須ではない
HugKum(助産師・看護師・保育士監修、2024年3月)6か月ごろまで続けるのが一般的。ピジョンは3〜4か月ごろまで、ミルトンは1歳までを推奨(メーカーの推奨)

旧版のこの記事にあった「生後3〜4ヶ月頃までは毎日消毒が推奨」は、メーカーの一つの推奨と一致します。ただ、AAPは「特に2か月未満」、オーストラリアの協会は「健康な満期産なら不要」と、書き方が違います。どれか一つを正解とは言えない、というのが今回の整理です。

私の考え(要確認)

  • 生後すぐの時期や、早産・低出生体重、入院していた赤ちゃんは、病院の指示を最優先に
  • それ以外の場合は、「毎回しっかり洗って乾かす」を土台にして、消毒を足すかどうかは、小児科や助産師に聞くと安心です
  • お子さんが体調を崩しているときは、念のため消毒を増やす、という考え方もあります

洗い方と乾かし方

AAPのサイトにある手順を、まとめました。

  • 先に手を洗う
  • パーツを流水ですすぐ。そのあと、手洗い、または食器洗い乾燥機で洗う
  • 手洗いのときは、シンクに直接パーツを置かず、専用の洗い桶を使う(シンクや排水口の菌がうつる可能性があるため)
  • 食器洗い乾燥機は、メーカーが勧めている場合に、高温の水と、乾燥または除菌の設定で。小さいパーツは、フタのあるかごか、メッシュの袋に入れる

オーストラリア母乳育児協会は、冷たい水ですすいだあと、少量の食器用洗剤を入れた熱いお湯で、専用のブラシで洗い、熱いお湯で2回以上すすぐ、としています。

乾かし方

  • 清潔な、使っていないタオルやキッチンペーパーの上で、しっかり自然乾燥
  • 食器用のふきんでこすったり、拭いたりしない(菌がうつる可能性があるため、とAAPのサイト)
  • 洗い桶、ブラシも、洗って乾かす(AAP)
  • 完全に乾いてから、清潔で、ほこりの入らない場所へ。使っていない、密閉できる食品保存袋に入れる方法も紹介されています(AAP)

消毒方法と時間

消毒する場合の方法です。搾乳機のパーツは、機種によって材質や耐熱温度が違います。必ず取扱説明書を確認してください。

方法資料に書かれていること
煮沸AAP:5分。神戸市サイトに掲載された冷凍母乳等の取扱い資料(2025年3月、哺乳・調乳器具の記述):ふたをしたまま3分。HugKum(哺乳瓶):本体は約7〜10分、乳首やキャップなどの小さなパーツは約3分。資料で時間が違います
スチーム(電子レンジ・電気式)AAPが紹介。明治:専用容器に水と器具を入れて加熱。加熱時間は機種によって違う。HugKum:専用グッズを使う(タッパーや食品用袋では不十分な可能性)
薬液明治:通常は1時間程度。HugKum:製品の表示に従う(一般的には約1時間)
食器洗い乾燥機AAP:メーカーが勧めている場合に、高温の水と、乾燥または除菌の設定で

私の考え(要確認):時間が資料で違うのは、器具の材質や、想定している対象(搾乳器、哺乳瓶、乳首)が違うためかもしれません。理由までは、確認できていません。いちばん確実なのは、お使いの搾乳機のメーカーの説明書に書かれた方法と時間に従うことだと思います。

薬液消毒後に、洗い流すかどうかは、製品によって違うため、この記事では断定しません。旧版にあった「消毒後は24時間程度が目安」も、確認できる資料が見つからず、削りました。

チューブとモーターの扱い

  • チューブ:正しく使っていれば母乳に触れないため、通常は洗わなくていい(AAPのサイト、オーストラリア母乳育児協会)。メーカーの指示がある場合は、それに従う
  • チューブの中に母乳やカビが見えたら、交換を(AAP)。予備のセットを持っておくと安心とされています
  • チューブに水滴がついたときは、フランジからはずして、ポンプにつけたまま、乾くまで動かす(AAP)
  • モーター部分や電源コードは、水洗いできないものが一般的です。必ず取扱説明書で確認を(私の考え)

毎回は大変なときの考え方

産後は、洗い物ひとつにも体力を使います。完璧を目指すと、続きません。

  • パーツを減らす:使うパーツのうち、母乳に触れる部分だけを洗えば足ります(私の考え)
  • 予備のセットを用意する:AAPのサイトも、予備のチューブを持つことを勧めています。洗って乾かす間に、別のセットを使えます(私の考え)
  • 1日に何度も搾る日:オーストラリア母乳育児協会は、洗わずに、冷蔵庫に密閉容器か袋に入れて保管する方法を紹介しています(冷蔵庫がないときは冷たい水ですすぐ)。日本の公的な資料では、この方法は確認できませんでした。機種やお住まいの環境によって違うため、助産師やメーカーに確認してください

搾乳の回数については搾乳機は1日何回使う?目的別の回数・タイミングと量を増やすコツに、そもそも搾乳機が必要かどうかは搾乳機は必要?買うべき人・買わなくていい人の判断ガイドに、搾った母乳の保存は母乳って保存できるの?どんな方法が良い?何日もつ?に書いています。

こんなときは、相談を(私の考えです)

  • 赤ちゃんに、発熱、ぐったりしている、嘔吐や下痢が続くなどの症状がある
  • 搾乳機の部品や母乳に、カビのようなものが見える
  • 早産、低出生体重、入院歴があり、消毒の方法に迷う

小児科、助産師、母乳外来に相談してください。

搾乳機の消毒に関するよくある質問

Q1 搾乳機は、使うたびに消毒が必要ですか?

A1 資料で意見が分かれます。米国小児科学会(AAP)のサイトは、使用のたびに洗い、消毒は1日1回以上としています(2025年更新)。オーストラリア母乳育児協会は、健康な満期産の赤ちゃんの場合、搾乳器具の消毒や滅菌は必要なく、24時間に1回以上しっかり洗えばよい、としています。早産や免疫が弱い赤ちゃんの場合は、医師や助産師の指示に従ってください。

Q2 消毒は、いつまで続けたらいいですか?

A2 決まった月齢を一つに示した資料は、確認できませんでした。AAPのサイトは、特に生後2か月未満、早産、免疫が弱い赤ちゃんで大切としています。健康で月齢が進んだ赤ちゃんは、毎回丁寧に洗えば毎日の消毒は不要なこともある、とも書いています。哺乳瓶については、1歳ごろまで(明治)、6か月ごろまで(HugKum)、メーカーは3〜4か月ごろまで(ピジョン)など、資料で差があります。迷うときは、かかりつけの小児科や助産師に相談してください。

Q3 洗った後、濡れたままでもいいですか?拭いてもいいですか?

A3 AAPのサイトは、清潔な、使っていないタオルやキッチンペーパーの上で、しっかり自然乾燥させるよう勧めています。食器用のふきんでこすったり、拭いたりすると、菌がうつる可能性があるため避けるとしています。完全に乾いてからしまってください。

Q4 チューブも洗ったり、消毒したりしますか?

A4 AAPのサイトとオーストラリア母乳育児協会は、正しく使っていればチューブは母乳に触れないため、通常は洗わなくてよい、としています。ただし、チューブの中に母乳やカビが見えたら、交換が勧められています。水滴がついたときは、フランジからはずし、ポンプにつけたまま、乾くまで動かす方法が紹介されています。メーカーの指示がある機種は、取扱説明書に従ってください。

Q5 職場や外出先で、搾乳のたびに洗えないときはどうしますか?

A5 オーストラリア母乳育児協会は、1日に何回も搾る場合、洗わずに冷蔵庫に、密閉できる容器や袋に入れて保管する方法を紹介しています。冷蔵庫がないときは、冷たい水ですすぐとされています。日本の公的な資料では、この方法は確認できていません。職場の環境や機種にあわせて、助産師やメーカーに確認してください。

まとめ

搾乳機は、使うたびに洗って、しっかり乾かす。ここは、資料が一致しています。

消毒の頻度や煮沸の時間は、資料で違います。お手持ちの取扱説明書と、かかりつけの小児科や助産師の意見を、いちばんの手がかりにしてください。

完璧にやろうとして、疲れてしまわないで。続けられる形を、見つけてほしいです。

【読者さんの体験談より】
産後すぐは、数時間おきの搾乳と終わりのないパーツの洗浄・消毒に追われ、精神的に追い詰められていました。思い切ってパーツの予備セットを買い足し、洗い桶とキッチンペーパーでの自然乾燥を徹底したところ、作業負担がぐっと軽くなりました。完璧を目指さず、先輩ママや助産師さんに楽な方法を聞きながら乗り切るのが一番だと実感しています。(30代・産後4か月)

参考にした情報(2026年11月4日に確認)

  • HealthyChildren.org(米国小児科学会)「How to Clean Your Breast Pump: Tips to Keep it Germ-Free」Hailey Nelson, MD, FAAP, IBCLC、2025年9月30日更新 https://healthychildren.org/English/ages-stages/baby/breastfeeding/Pages/How-to-Clean-Your-Breast-Pump.aspx
  • Australian Breastfeeding Association「Cleaning expressing equipment」(© 2026年8月) https://www.breastfeeding.asn.au/resources/cleaning-expressing-equipment
  • 明治「ほほえみクラブ」「【看護師監修】哺乳瓶の消毒はいつまで必要?煮沸・電子レンジの違いも紹介」監修:繁和泉(日付の記載なし。メーカーのサイトのため、商品の推奨には使っていません) https://www.meiji.co.jp/baby/club/category/study/knowledge/st_knowledge286.html
  • HugKum「哺乳瓶の消毒はいつまで?」監修:河井恵美、2024年3月14日(ピジョン、ミルトンの推奨期間に触れた記事。商品の推奨には使っていません) https://hugkum.sho.jp/234529
  • 神戸市サイトに掲載された資料「冷凍母乳等の取扱い」(2025年3月。哺乳・調乳器具の煮沸時間のみ参照。発行元の記載は本文では確認できず) https://www.city.kobe.lg.jp/documents/77576/5_chounyu_reitoubonyu.pdf

※日本の公的機関による搾乳器具の洗浄・消毒の基準、搾乳器具の汚れと赤ちゃんの胃腸炎との関係、搾乳器パーツの月齢別の消毒期間は、確認できていません。この記事は、医師による監修を受けたものではなく、一般的な情報をまとめたものです。

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