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産後の頭痛は普通と違う?原因と対処法まとめ

産後の女性で、最も苦しい悩みのひとつが頭痛と感じている方が多いようです。

頭痛が酷くて、知り合いの先輩ママやお母さんに聞いても、
わたしはそんな症状はなかったけど、あなた本当に大丈夫なの?
なんて聞かれると不安になってしまいますよね。

このページでは、産後の頭痛に悩まされ、
授乳の合間も思いっきり休む事が出来ない方や、
疲れやストレスが溜まってしまった方の産後の頭痛について
一緒に詳しくみて行きたいと思います。

産後って頭痛が起こるの?なぜ?

冒頭でも触れましたが、
産後の女性で『原因不明の頭痛』に悩まされる方は非常に多いようです。

産後に起こる原因不明だと思っていた頭痛の原因は、
主にこれらに分けることが出来ると言われています。

・ホルモンバランスが妊娠前の状態に戻ろうとするため
・妊娠の身重と出産によって歪んだ骨盤が戻ろうとしているため
・子育てによる精神的なストレス
・それに家事が加わる事による身体の疲労
・生理再開によるPMS(生理前症候群)

特にホルモンバランスについては、
妊娠前に戻ろうとしている時期なのですが、
必ず『完全に元通りになる』というものでもないため
『妊娠前はこんな頭痛は感じた事がなかったのに・・・なんで?痛い!』
と原因も対処も分からずに苦しんでしまう方が多いんです。

先ほど紹介した頭痛の中で、自分自身の頭痛の原因を知って、

正しい対処を行いましょう。

産後頭痛の種類|痛みの場所の違いと原因

産後の頭痛は、授乳の合間に眠る事も出来なくなったり、
日常生活と子育ての両方に支障が出てしまいます。

一刻も早く治したいところですが、
痛い場所が側頭部や後頭部などの場所が限定されている偏頭痛と
脳天にズキンズキンと響く頭痛など、種類が違えば原因も違い、
やはり対処法も違ってきます。

授乳期は、安易に市販の頭痛薬を飲む事も出来ないため、
対処が難しくなってしまいますよね。

ここでは、先ほどご紹介した偏頭痛の側頭部や後頭部、
そして脳天に響く頭痛で種類に分けて原因を見て行きましょう。

産後の偏頭痛①側頭部からこめかみの痛み・原因

側頭部からこめかみにかけての痛みは、赤ちゃんを抱っこする時に、
ずっと赤ちゃんの頭が右腕側に固定していたり、
その反対に左側に固定していたりという事で起こりやすくなります。

どちらか『片方側の肩が凝ること』で、
側頭部偏頭痛が起こりやすくなります。

このようにどちらか片側の側頭部が痛い場合は、
肩こりが片側だけで偏って起こっている場合が多いんですね。

痛みの感じ方も、筋肉が受けているダメージのように
『ギュゥっと締め付けられるような痛み』を感じるようなら、
ほぼ間違いなく『偏った肩こり』が原因と考えて良いでしょう。

また、長時間立っている時に『休めの姿勢で片側の脚に体重を預ける時』に
右・左どちらかに偏る事で背骨がゆがみ、
それが『偏り肩こり』の原因になる事もあります。

今の痛みを解消する方法については後ほどご紹介しますが、
立ち姿や赤ちゃんを抱っこする時などの偏り姿勢に注意してみてはいかがでしょうか。

産後の偏頭痛②後頭部の痛みの原因

産後の頭痛で後頭部が痛くなる原因は2つに分けることが出来ます。

・出産による骨盤の開きを矯正しきれていない事
・猫背グセによる肩甲骨からうなじ(首筋)の凝り

妊娠中の安定期の赤ちゃんの成長と共に
少しずつ開き始める骨盤は産後になっても、
スムーズに戻る方とそうでない方がおられます。

筋力によるものだったり、元々の骨格によるものであったりと原因は様々ですが、
骨盤矯正ベルトを付けたり、整骨院を受診したり、
歪みが起こっている現状と正しい矯正の仕方を選ぶことが大切になります。

猫背については、肩甲骨と背骨の中心が開いてしまう事で、
ひきつられた背筋が首筋を通じて後頭部の頭痛を起こす事がほとんどです。

授乳中や赤ちゃんを抱っこしている間など、
猫背にならざるを得ない場面はそうすべきですが、
それ以外の赤ちゃんがお昼寝していたり、手が離れているすき間時間で
『オードリーの春日ポーズ』を試してみてはいかがでしょうか。

カスカス体操などと言われて笑う方も多いですが、
実は猫背でこわばってしまった背筋をリセットしてあげるには理に適っているんですよ♪

もし、あなたが『わたしの後頭部の頭痛の原因は猫背か・・・』と思ったら
『春日ポーズ』を試してみてはいかがでしょうか。

産後の頭痛の原因|脳天に響くズキンズキン痛

側頭部や後頭部で起こる偏頭痛と違って、
脳天にズキンズキンと響く頭痛の原因は、
産後にホルモンバランスが元に戻りつつあるタイミングで起こる事が多いようです。

悪露が終わって、いきなり生理再開を迎える方など、
子宮復古が早い方の場合は産後半年などある程度時間が経過してから
内分泌系のバランスが変化する事で、反応した脳が視床下部に『血管拡張命令』を出し、
それが身体の芯から脳天に向けてズキンズキンと響く頭痛の原因であると言われています。

ズキンズキンと感じる『波のある痛み』は、
血流を起こす心臓のポンプのリズムと同じというのはご存じでしたか?

つまり、ズキンズキン痛は『血行・血流由来の頭痛』と言えるんですよ。
これを鎮めるにはコーヒーを飲んだり、紅茶を飲んだりして『カフェイン』を摂取するのが効果的です。

しかしながら、授乳中ですので、カフェインを摂りすぎると赤ちゃんが眠ってくれなくなったり、
情緒不安定になったりするので、飲み過ぎは良くありません。

ですので、もし一時的にカフェインを摂って頭痛を鎮めるなら、
次の授乳までの時間で『コーヒーは薄目にして1杯だけ』などと目安を決められると良いでしょう。

 

タイプ別の頭痛対策方法

頭痛にはいくつかの原因があり、その正体が緊張型頭痛であるのか、偏頭痛であるのかによって対策方法も変わってきます。
なお、偏頭痛の場合は、とにかく安静にすることや首の後ろを冷やすこと、少量のカフェインのコーヒーなどから摂取すること。これらが効果的だと言われています。
一方緊張型頭痛の場合は、後頭部や首、肩などをホットタオル等で温めること、ストレッチやウォーキングなどの簡単な運動を取り入れる、骨盤矯正を行うなどが効果的です。
またどのずつのタイプにも共通して言えるのが、ストレスとうまく向き合い、赤ちゃんがお昼寝をしているときに一緒に寝るなど、できるだけ睡眠時間を充実させることが大切です。

他の病気との関連はあるの?

ここまで、産後のママがなりやすい代表的な頭痛の症状別の種類と原因を見て来ました。

ですが、ここまでご紹介してきた以外の『原因不明な頭痛』は
脳血管の血栓などの原因も考えられますので、一旦産婦人科の先生に相談されて、
具体的に『痛みの場所と痛みの種類』を告げて、脳神経外科を受診してみてはいかがでしょうか。

ママになったら、あなたの身体は『あなたのものであってあなたのものではない。』
という事を忘れてはいけません。

安心して良い頭痛と、そうでない頭痛を見極めて、正しい対処をしましょうね。

産後の授乳期では市販薬は飲めない!病院の薬は?

産後の授乳期は、頭痛薬に限った話ではありませんが、
市販の薬は飲まない方が良いと言われていますよね。

これは、赤ちゃんを持つママなら当然の常識でもあります。

ですが、市販薬が妊娠中や授乳中は避けましょうと言われているのは、
厚生労働省の認可という『日本国内での効果や副作用のエビデンス』が取れていないため、
避けて下さいと書いてあるだけなんですよ。

しかしながら、アメリカでも『産後のママの頭痛』は問題になっていて、
日本のような皆保険(かいほけん制度)もないため
市販薬の研究は日本の10倍以上進んでいるという事をご存じですか?

このアメリカの研究によると、アセトアミノフェンという成分は、
授乳中でも安心して使える成分なのだそうです。

アセトアミノフェン単一処方の市販薬では『タイレノールA』というお薬で、
ドラッグストアでも購入する事が出来ます。

それに対して、バファリンなどの『アスピリン系の頭痛薬』は
授乳中に飲むと赤ちゃんにどういった影響が出るのか分かっておらず、
未知数ではありますが、避けた方が無難でしょう。

わたしってPMS?産後の生理再開と頭痛

PMSという名前を初めて聞いたという方もいらっしゃると思います。

PMSとは『月経前症候群』というもので、
妊娠前の通常の月経によるホルモンバランスの乱れが原因で起こる、
頭痛やイライラ、腹痛など様々な症状の事です。

最近、男性の間でも認知が広がりつつある病名ですが、
まだまだ浸透していないのが事実です。

ですので、産後に子宮復古(産褥期)が終わり、
生理再開と共にこのような症状に悩まされていたとしても、
パートナーの旦那様には分からない…というところがつらい症状です。

妊娠中は、およそ10ヶ月の期間中で、
とても大きな女性ホルモンのバランス変化が起こります。

初期では、通常時は分泌されない『ヒト絨毛性ゴナドトロピン』という受精卵と
胎盤、臍帯などを定着させるためのホルモン量が一気に増えますし、
その後はエストロゲンも生理中のプロゲステロンも同じように(通常時の10倍近いとも)急激に増えます。

このような激変が体内で起こるのが妊娠なんです。

ですので、妊娠前は感じた事がなかった生理痛などが
産後の生理再開と共に始まるという方がおられても、なんら不思議ではありません。

PMSは、まさか自分が・・・という方でも起こり得るんです。

産後の頭痛の原因と対処法のまとめ

産後の頭痛と言っても、いろいろな原因があり
対処法も適切なものを選ぶことが根本的な治療や同じく
事の繰り返しにならないようにするために大切になってくるんですね。

産後の授乳期に頭痛が痛いからという理由でストレスが掛かってしまったり、
赤ちゃんとのスキンシップが楽しめなくなってしまっては子育てを楽しむ事が出来ません。

産後の授乳期は、赤ちゃんがもっとも可愛い時期ですので、
そのな大切な時期を頭痛などで潰さないように、適切な対処法でしっかり乗り切りたいですね。

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