産後の筋肉痛や関節痛など、本当にいろいろな痛みに悩まされるママさんが多いんですよ。
痛いのは陣痛だけじゃなかったの?こんなに身体がボロボロになるなんて・・・いつになったら治るんだろう・・・
そんな様々な痛みと闘う中で、お母さんや先輩ママに「わたしはその痛みはなかったけど、あなたのその痛みは異常なんじゃない?ちゃんと診てもらった?」なんて聞かれると心細くなってしまいます。
そこで、このページでは、産後の筋肉痛や関節痛などの様々な痛みと対策。
また、産後の身体の状態で、いつ頃から楽になり始めるのかという部分は先輩ママさんの一般的な意見を基に一緒に見て来たいと思います。
もし、あなたが感じている『産後の痛み』が普通のものではなく、受診が必要なのか、または自然に治っていくのかという目安の参考にして頂ければと思います。
産後ママの身体を知って冷静に対処しよう
このページのタイトルで『産後ママの身体はボロボロ』とキーワードとして言っていますが、産後の身体は本当に様々なダメージを負っている状態なんです。
というのも、出産時を考えてみれば当然で、陣痛が始まってからの数時間~十数時間にわたって『今まで経験した事の無いような痛みに耐える』状態に置かれるわけです。
後陣痛(あとじんつう:後腹“あとばら”とも言います。)の痛みや子宮復古に向けてお腹の痛みなど内臓的な痛みもあります。
赤ちゃんを10ヶ月ほどの期間、お腹の中で育てて無事にこの世に誕生させる『女性にしか出来ない偉業』を成し遂げるのですから、母親の偉大さを感じますよね。
そんな妊娠~出産を経験したママさんの回復には『産後しばらくはとにかく休む』という対策がいちばん必要になります。
産後の体力回復までは『今の痛みはしばらく続くもの』と考えて、まずは栄養補給と休息を取る事を最優先にするつもりでいて下さいね。
産後も続く痛みの種類と対策
産後の痛みは筋肉痛を始めとして様々なものがあるのは先ほどもご紹介した通りです。
中には、産後翌日から出来るストレッチ!なんて言って紹介している情報もありますが、はっきり言って『ストレッチなんて出来るか!』というのが、この記事を書いているわたしの体験談ですw
出産後に起こる痛みの中で、産後の悪露などの子宮復古関連を除くと次のようになります。
お尻から太ももの筋肉痛
お尻から太ももにかけて起こる筋肉痛は、出産中の力みと骨盤のゆがみから来ています。
出産中は陣痛があまりにも激しすぎるので、ほとんど気づかないのですが、分娩のための腹筋のいきみだけではなく、実は腰から脚にかけて『下半身全体にいきみ』があります。
さらに妊娠中から産道を少しずつ広げていくための骨盤のゆがみを元に戻していくための『回復痛』も同時並行で起こります。
『筋肉痛のような痛み』と表現するママさんも多いのですが、股関節痛と訴える方もおられますね。
この対策としては、やはり優先は1日も早く『体力を回復させるための栄養補給と休息』という事になります。
骨盤矯正については、体力が戻って会陰切開などの傷口も塞がってからという事になるため、それまでは『出来る限り安静にして我慢する』という事になります。
なぜ、ひたすら我慢という事になってしまうのかというと、産後すぐに始まる授乳のために『鎮痛剤』などの強い薬は使えないためです。
会陰切開などの傷口の痛み
会陰切開は、分娩時の会陰裂傷を防ぐためにあらかじめ膣と肛門の間を切り開いて膣口を広がるようにして赤ちゃんがスムーズに出られるようにするためです。
およそ7割~8割の妊婦さんが『会陰切開』を行うため、ほとんどの方が『会陰切開の傷口が塞がるまでの痛み』と闘う事になります。
歩く時やトイレの時、また寝返りで体を少しでも動かす時でも痛みは感じるため、先ほどの筋肉痛や股関節痛と共に産後ママさんが闘う代表的な痛みになります。
会陰切開による傷が治るまでの期間は、太ももを締めるような『スリムな歩き方』は出来ないため、多くの産後ママさんが『ペンギン歩き』と呼ばれる歩き方になります。
トイレやイスに座る時も『いちいち痛い』と感じるものですが、これは座る事でお尻が左右に広がり、皮膚がつられて引っ張られるためです。
しかしながら、この痛みも『鎮痛剤が使えない』のは同じです。やはり体力の回復が最優先になりますね。
会陰切開の傷口が治るまでには個人差もありますが、痛みが少し楽になるまでに1ヶ月、腫れが引いてほぼ治ったと感じるまでに半年くらいは掛かると言われています。
トイレの時にも感じる痛みですが、体力が回復する事で『痛みが和らぐ』のでしつこいようですが『体力の回復』につとめて下さいね。
関節痛
関節痛は、いちばん初めの筋肉痛でも触れましたが骨盤のゆがみによるものです。
妊娠後期は出産に向けて少しずつ骨盤が広がり、分娩で赤ちゃんが出て来るためにさらにぐっと広がります。
体力が回復する事によってストレッチなども出来るようになるのですが、それまでは授乳の合間に可能な限り休む時間を取って、しっかり体力回復に努めるのがいちばんスムーズに痛みから解放される対策の方法になります。
ちなみにわたしの場合は産後2ヶ月目に差し掛かる頃からストレッチと接骨院に通い始め、3ヶ月経過する頃には治まっていました。
痔の痛み
妊娠後期になると子宮が大きくなり、それによって直腸から肛門までの部位も押し出されるように下がります。
そのため、約3割超の妊婦さんが『イボ痔』になると言われています。痔になったなんてなかなか恥ずかしくて人には相談しにくいと感じて『ひとりで悩んでしまう』妊婦さんが多いようですが、産婦人科の先生から言わせると、痔になる妊婦さんは決して珍しくはないので気にしない事が大切なんだそうです。
ただし、痔にも『痔ろう』『切れ痔』『イボ痔』の3種類があり、治療法が違いますので、恥ずかしがらずにちゃんと症状を告げて正しい治療を行いましょう。
自分で、市販薬で対処される方が多いのですが、治療法があっていなかった場合、将来的な『大腸がんのリスク』を高める事になりかねません。
筋肉痛の回復を早めるコツ
筋肉痛の痛みが改善するには、筋肉の繊維の損傷が回復しなければいけません。
その回復のことを筋肉の超回復と言うのですが、最低でも48時間は必要になり、大きな筋肉の部分だと72時間(三日間位)かかることもあります。
それでは本題に入りますが、筋肉痛を早く改善するためのポイントとしては、食事が重要となってきます。
中でもたんぱく質は筋肉の繊維を修正するのに使われますので、かなり重要な栄養素となります。
糖質については炭水化物系の食べ物で摂取できるので、米、パンなどを普通に食べていれば問題ありません。
ビタミンやミネラル等については、フルーツを食べるのが好ましく、柑橘系の果物が特にオススメです。
筋肉痛だけではない産後の痛みのまとめ
ここまで、産後のママさんが悩まされる事の多い、産後の様々な痛みについてご紹介して来ました。
ここまでを読んで見て妊娠中から産後の痛みの対策の基本が『体力の回復と正しい治療法を選ぶこと』であったのが分かって頂けたと思います。
誰にも相談できない痛みの悩みをひとりで考え込まないで、専門的な知識を持った先生に相談する事や痛みを理解してくれない家族だったとしたら、このページをそのご家族に見せて頂いても良いかなと思います。
産後すぐに始まる『子育て』を少しでも楽しむためには、産褥にまつわる痛みや筋肉痛、関節痛など『痛みを正しく対処』するためにも『相談できる相手』を一人でも多く持ちましょうね。