新しい命との出会い、おめでとうございます。このブログを読んでくださっているあなたは、今、きっと子育てと家事で大忙しの日々を送っていることでしょう。
「自分のことなんて後回し」
そう思っていませんか?産後の身体は、想像以上にデリケートです。赤ちゃんのお世話に加えて、慣れない生活リズムやホルモンバランスの変化で、心身ともに大きな負担がかかっていますよね。そんな中で、「DHAを摂らないと」とプレッシャーに感じていませんか?
今回は、産後ママにとってDHAがなぜ大切なのか、そして、頑張りすぎなくても大丈夫な、上手な取り入れ方について、一緒に考えていきましょう。
DHAは「赤ちゃんの栄養」である前に「ママの栄養」
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、魚の油に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」の一種です。特に、マグロやサバ、イワシなどの青魚に豊富に含まれています。DHAは、私たちの体の中で作ることがほとんどできないため、食事などから意識的に摂る必要がある「必須脂肪酸」と呼ばれています。
DHAと聞くと、「赤ちゃんの脳や目の発達にいい」というイメージが強いかもしれません。それは間違いではありませんが、実はそれ以上に、出産を終えたママの身体と心の回復にとって、DHAは欠かせない存在なのです。
産後のママにDHAが必要な2つの理由
妊娠中、DHAは胎盤を通じて赤ちゃんに優先的に送られます。そして、出産後も、母乳を通じて赤ちゃんに届けられます。このとき、ママの体は貯蔵していたDHAを惜しみなく赤ちゃんに与えているため、ママ自身のDHAがどんどん減っていってしまうのです。つまり、出産を経たママの身体は、DHAを補給しないと「栄養がカラッポ」の状態になってしまうということ。
DHAがママの心身に与える具体的な影響を見てみましょう。
① ママの心と身体の回復をサポート
産後は、出産による体力の消耗や慣れない育児で疲れがたまりやすい時期です。さらに、ホルモンバランスの急激な変化によって、気分が落ち込んだり、イライラしたり、感情のコントロールが難しくなることもあります。
DHAは、脳や神経組織を構成する重要な成分です。DHAをしっかり補給することで、脳の働きがスムーズになり、精神的な安定をサポートすることが期待されています。産後の「マタニティブルーズ」や、続く疲労感と向き合うママにとって、DHAは心の支えになるかもしれません。
② 質の良い母乳を作り、赤ちゃんの成長をサポート
母乳は、DHAを赤ちゃんに届けるための大切なルートです。DHAは、赤ちゃんの脳や神経、目の網膜の発達に不可欠な栄養素であり、特に生後間もない時期の成長に大きく関わってきます。
ママがDHAを意識して摂ることで、母乳中のDHA濃度を高めることができます。これにより、赤ちゃんは脳の神経細胞やシナプス(神経細胞同士をつなぐ部分)が活発になり、「見て、聞いて、感じて、考える力」を育む手助けとなります。
あなたの身体から送られるDHAが、赤ちゃんの健やかな成長に繋がっていると思うと、少しでも頑張ろうという気持ちになれるのではないでしょうか。
DHAはどのくらい摂るべき?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、成人女性が1日に摂るべきDHAとEPA(同じくオメガ3脂肪酸)の目安量を1.0g以上としています。これは、切り身の魚だと、サバ1切れ(約90g)や、ブリ1切れ(約80g)に相当します。
しかし、母乳でDHAを赤ちゃんに与えている授乳中のママは、これ以上の量を意識して摂ることが推奨されることもあります。
DHAは主に魚に多く含まれていますが、すべての魚に同じだけ含まれているわけではありません。ここでは、特にDHAが豊富な魚をご紹介します。
魚の種類 | DHAとEPAの含有量(可食部100gあたり) | おすすめポイント |
---|---|---|
マグロ(トロ) | 約3,500mg | 魚の中でもトップクラスの含有量。 |
サバ | 約2,500mg | 身近で手に入りやすく、調理しやすい。 |
イワシ | 約1,300mg | 缶詰でも手軽に摂れる。 |
ブリ | 約1,200mg | 煮物や焼き魚など、料理の幅が広い。 |
魚の種類によってDHAの量が大きく違うことが分かりますね。産後、毎日魚料理を作るのは本当に大変だと思います。でも、無理に毎日作る必要はありません。週に2〜3回、少しずつでも魚を食卓に取り入れることから始めてみましょう。
「産後の疲れで料理が手につかない…」「魚を焼く匂いが苦手…」
そんな時は、無理せず市販のサバ缶やイワシ缶を常備しておきましょう。DHAは缶詰にしても失われにくく、手軽にそのまま食べられるので、産後ママの強い味方です。
産後ママのDHAに関するQ&A
Q1:DHAは母乳からしか赤ちゃんに届かないの?
A1:いいえ、必ずしも母乳からだけではありません。ミルク育児の場合でも、最近の粉ミルクにはDHAが添加されているものが多いです。そのため、粉ミルクで育児をしているママは、無理に魚をたくさん食べなくても大丈夫です。大切なのは、ママ自身の体調を整えることです。授乳をしていない場合でも、DHAを摂ることでママの心身の健康サポートに繋がります。
Q2:魚が苦手です。どうやってDHAを摂ればいいですか?
A2:魚が苦手な場合は、無理して食べる必要はありません。最近は、DHAやEPAが手軽に摂れるサプリメントが多く販売されています。サプリメントは、必要な栄養素を効率よく補給できる便利なツールです。ただし、サプリメントを選ぶ際は、必ず商品の成分表示や、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。かかりつけの医師や薬剤師に相談するのも良い方法です。
Q3:産後しばらく経ってからDHAを摂り始めても遅いですか?
A3:いいえ、遅すぎるということはありません。産後、ママの身体からDHAが減少していくのは事実ですが、大切なのは「気づいたときから始めること」です。DHAは継続して摂ることで効果が期待できる栄養素なので、今日からでも遅くありません。焦らず、自分のペースで始めてみましょう。
Q4:DHAを摂りすぎると何か問題はありますか?
A4:通常、食事からDHAを摂る分には、摂りすぎる心配はほとんどありません。ただし、サプリメントを利用する場合は、過剰摂取になる可能性があります。サプリメントは用法・用量を守って正しく使用することが大切です。また、抗凝固剤(血液をサラサラにする薬)を服用している方は、DHAを過剰に摂ると出血しやすくなることがあるため、医師に相談してから使用しましょう。
Q5:DHAは「マタニティブルーズ」にも効果がありますか?
A5:DHAは、脳の機能をサポートすることで、精神的な安定に寄与すると言われています。産後の気分の落ち込みやイライラ感に悩むママにとって、DHAを摂ることは心の健康をサポートする一つの方法になる可能性があります。ただし、症状がひどい場合は、一人で抱え込まず、専門の機関や医師に相談するようにしてください。DHAはあくまで栄養補助の一つです。
まとめ:頑張りすぎないで。ママの心と身体が満たされることが、一番の栄養。
産後の日々は、喜びとともに、戸惑いや不安、そして想像以上の疲れが伴うものです。そんな中、「DHAを摂らなきゃ」と自分を責めたり、無理に魚料理を作ったりする必要はありません。
ママが笑顔でいること、そして心と身体が満たされていること。それが、赤ちゃんにとって一番の栄養であり、何よりの安心です。
毎日は無理でも、週に一度サバ缶を食卓に出してみたり、おにぎりにツナを加えてみたり。または、手軽なサプリメントを一つ選んでみる。そんな小さな一歩から始めてみませんか?
どうか、ご自身の身体を大切にしてください。あなたが心穏やかに過ごすことが、赤ちゃんの健やかな成長に繋がります。
私たちは、いつでもあなたの味方です。心から、あなたの育児を応援しています。