可愛い赤ちゃんとの授乳ライフ、ママにとって日々奮闘の連続ですよね。「搾乳機って、みんな持ってるのかな?」「私には本当に必要なのかな?」と、購入するかどうか迷ってしまうママもいらっしゃるかもしれません。
搾乳機は、ママの母乳育児をサポートしてくれる便利なアイテムですが、全ての人に必須というわけではありません。ここでは、産後のママがご自身の状況に合わせて、搾乳機が必要かどうかを判断できるよう、様々なケースに応じたヒントを丁寧にお伝えします。
搾乳機が「あったら便利」なママ、こんな時
まずは、搾乳機があると、よりスムーズに、より快適に母乳育児を進められるケースから見ていきましょう。
1. 母乳の分泌を増やしたい・確立したい時
- 具体的な状況:産後すぐで母乳の出が不安定、赤ちゃんが上手に吸ってくれない、おっぱいの張りが弱い、など。
- 理由:赤ちゃんが吸う刺激が母乳分泌を促しますが、赤ちゃんがうまく吸えない場合は、搾乳機を使って人工的に刺激を与えることで、分泌を活発にすることができます。特に産後早期の頻回搾乳は、母乳量を増やすために非常に有効です。
2. 赤ちゃんが直接おっぱいを吸えない時
- 具体的な状況:赤ちゃんが早産で入院中、口蓋裂など口に問題がある、黄疸治療中で吸う力が弱い、ママが服薬中で一時的に授乳を控えたい、など。
- 理由:ママの母乳を赤ちゃんに届けたいけれど、直接吸うことが難しい場合、搾乳機は母乳を与えるための生命線となります。
3. 乳腺炎予防や、おっぱいの張りを和らげたい時
- 具体的な状況:おっぱいがカチカチに張って痛い、しこりがある、赤ちゃんが寝ていて授乳間隔が空きすぎた、など。
- 理由:母乳が溜まりすぎると乳腺炎のリスクが高まります。搾乳機で適度に母乳を抜き取ることで、張りを和らげ、乳腺炎を予防することができます。手搾りよりも効率よく抜き取れるのがメリットです。
4. ママが外出や仕事で授乳できない時
- 具体的な状況:職場復帰を控えている、美容院に行きたい、友人とランチに行きたい、など。
- 理由:事前に搾乳してストックしておくことで、ママがいない間も、パパや祖父母が赤ちゃんに母乳を与えることができます。職場での搾乳は、分泌維持と乳腺炎予防のためにも重要です。
5. パパや家族に授乳を任せたい時
- 具体的な状況:ママがゆっくり休みたい、夜間授乳を交代したい、など。
- 理由:搾乳した母乳があれば、ママ以外の人も赤ちゃんに母乳をあげられるので、ママの負担を軽減できます。これは、ママの精神的なゆとりにも繋がります。
私の友人のCさんは、仕事復帰をきっかけに電動搾乳機を購入しました。「最初はいらないかなと思ってたけど、職場での搾乳が楽で、本当に助かった!これで仕事と育児、両方頑張れるって思えたよ」と話していました。ママのライフスタイルに合わせて、本当に必要なタイミングで購入を検討するのも賢い選択です。
搾乳機が「必ずしも必要ない」ママ、こんな時
一方で、搾乳機がなくても十分に母乳育児を楽しめるママもたくさんいます。
- 赤ちゃんが直接おっぱいをしっかり飲んでくれる:赤ちゃんが上手に吸ってくれて、おっぱいのトラブルも少ない場合、搾乳機の出番は少ないかもしれません。
- 母乳の分泌が安定している:張りが気になったり、残乳感があったりすることが少ない場合、無理に搾乳する必要はありません。
- 完全母乳で、ママと赤ちゃんが常に一緒:赤ちゃんがいつもママと一緒にいて、必要な時にいつでも授乳できる環境であれば、搾乳してストックする必要性は低いでしょう。
- 手搾りで十分対応できる:少量だけ搾りたい時や、一時的な張りの緩和であれば、手搾りで十分対応できる場合もあります。
「私は結局、一度も搾乳機を使わなかったな」というママ友のDさんもいました。「子どもがしっかり吸ってくれたし、外出もあまりしなかったから」と、にこやかに話してくれました。これは、とても恵まれた状況と言えるでしょう。
このように、搾乳機が必要かどうかは、赤ちゃんの状況、ママのおっぱいの状態、そしてママのライフスタイルによって大きく異なります。購入を迷っている場合は、まずは手搾りを試してみる、あるいはレンタルで短期間試用してみるのも良いでしょう。
購入を検討する際のポイント
もし搾乳機の購入を検討するなら、以下の点を参考にしてみてください。
種類 | 特徴 | こんなママにおすすめ |
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手動搾乳機 |
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電動搾乳機(シングルポンプ) |
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電動搾乳機(ダブルポンプ) |
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レンタルという選択肢も:「本当に必要か分からない」「短期間だけ使いたい」という場合は、ベビー用品のレンタルサービスで搾乳機を借りてみるのも賢い選択です。特に、病院で使われているような高性能な電動搾乳機は、購入すると高価なので、レンタルで試すのはおすすめです。
Q&A:ママたちの疑問に答えます
Q1: 搾乳機はいつ頃までに用意しておけばいいですか?
A: 産前に必ず用意しておく必要はありません。産後の母乳の出方や赤ちゃんの飲み方によって必要性が変わるため、出産後に様子を見てからでも遅くありません。ただし、入院中に必要になる可能性もあるため、事前にレンタルサービスの情報などを調べておくと安心です。急いで必要な場合は、産院でレンタルできる場合もあります。
Q2: 搾乳機がない場合、おっぱいが張った時はどうすればいいですか?
A: 手搾りで対応しましょう。おっぱいを温めてマッサージしながら、乳輪の少し外側を指で押して、母乳が出やすいように刺激します。完全に搾り切る必要はなく、張りが和らぐ程度で大丈夫です。痛みが強い場合やしこりができた場合は、助産師や病院に相談してください。
Q3: 搾乳機を使うと母乳が出すぎたりしませんか?
A: 搾乳の頻度や量によっては、母乳の分泌が過剰になる可能性はあります。特に、必要以上に頻繁に搾乳したり、毎回完全に搾り切ったりすると、体が「もっと母乳が必要だ」と認識し、分泌が増えてしまうことがあります。目的がないのに搾りすぎるのは避けましょう。
Q4: 搾乳機は新品を買うべきですか?中古品やレンタルは安全ですか?
A: 衛生面を考えると、母乳に直接触れるパーツは新品を使うか、滅菌消毒がしっかりされているものを選びましょう。本体部分が中古品やレンタル品であっても、母乳が通るチューブやボトル、搾乳カップなどは個人専用の新品を購入するタイプが多いです。必ず購入前やレンタル前に、どこまでが新品で、どこまでが共有・レンタル品なのかを確認し、消毒方法もしっかり確認しましょう。
Q5: 搾乳機を使っても母乳が出にくいです。原因は何ですか?
A: いくつかの原因が考えられます。
- リラックスできていない:ストレスや緊張は母乳の出を妨げます。
- 吸引圧やリズムが合っていない:最初は弱い吸引圧から始め、徐々に調整してみましょう。
- 乳首のサイズが合っていない:カップのサイズが適切でないと、うまく搾れません。
- 正しい位置で吸引できていない:乳首がカップの中心に来るようにセットしましょう。
- 使用している搾乳機が合わない:メーカーやタイプを変えてみるのも一つの手です。
それでも改善しない場合は、助産師や母乳外来の専門家に相談してください。
まとめ:ママの状況に合わせて、自分にとってのベストを選ぼう
搾乳機が必要かどうか、という問いに、唯一の正解はありません。ママ一人ひとり、赤ちゃんの個性も、ライフスタイルも、おっぱいの状態も、全てが違うからです。だから、「みんなが持ってるから」「友達が使ってるから」と焦る必要は全くありません。
今日お伝えした様々なケースを参考に、今のあなたと赤ちゃんにとって、搾乳機が本当に必要なのかどうかをじっくり考えてみてください。もし「やっぱり必要かも」と感じたら、手動か電動か、レンタルか購入か、ご自身の予算や使用頻度に合わせて、最適なものを選びましょう。
どんな選択をしても、大切なのは、ママが心身ともに健康で、笑顔でいられること。そして、愛しい赤ちゃんに愛情いっぱいの母乳を届けることです。搾乳機はあくまで育児をサポートするツール。無理なく、そしてご自身のペースで、充実した授乳ライフを送ってくださいね。あなたの頑張りは、きっと赤ちゃんに届いていますよ。