火のついたタバコ

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健康

産後に喫煙するママさんはいるの?

一昔前までは、『タバコは女性よりも男性のもの』
という常識がありましたが、近年では働く女性も当たり前になり、
ワーキングマザーもいる世の中ですから、女性でも喫煙する方が
多く見られますよね。

実際に小さなお子様がいるご家庭のママさんの喫煙は
世間が思っているよりも多いのです。

妊娠前はガンガン吸っていたけれど、妊娠をきっかけに
パタッと吸わなくなる方もいらっしゃれば、
出産後のイライラや、家族や友人が吸っているのを見て
「やっぱり私も吸いたい…」
と思って喫煙再開してしまう方もたくさんいらっしゃるんですよ。

そこで、喫煙再開したママさんや禁煙が成功しているママさんの実態、
またママが喫煙することによって赤ちゃんや乳幼児に
どのような影響があるのかを一緒に詳しく見ていきましょう。

産後ママが喫煙したくなる理由

産後のママさんの中で喫煙している女性の割合は30%ほどと
言われています。
中でも、ご家族の誰かが喫煙していて、
ママも一緒に喫煙するという割合は68%と高いことがわかります。
やはり、タバコそのものが身近な存在だと、
なかなか禁煙するのが難しいのも現状なんですね。

出産をしてママさんが喫煙再開してしまうきっかけは、
主に女性ホルモンのバランスによって、「吸いたい衝動」が
抑えにくくなっているものと思います。
妊娠中から出産後まで、女性ホルモンは急激な変化を繰り返しています。
情緒不安定になりやすかったり、抑えきれないイライラが起こったりと、
精神的なストレスを抱えています。

妊娠中はつわりなどで、一時の間はタバコの匂いや煙が嫌になったり、
タバコ自体が嫌いになるかもしれません。
そんな時でも、やっぱり家族が吸っていたりするのを見ると
「吸いたい」という気持ちが出てきてしまうんですよね。

また産後は、授乳があったりで、まだまだ我慢しなくてはいけない、
と自分に言い聞かせる日々が続きます。
慣れない育児や家事との両立によるストレスや疲れから、
「吸いたい」と思うきっかけを作ってしまっているんですね。

吸いたかったけど我慢できたママさん達

妊娠・出産を経験したママさんの中でも、
ストレスやイライラに打ち勝ち、喫煙再開しなかったママさんも
もちろんいらっしゃいます。
そんな方たちは、誘惑よりも意志を貫き通せたという事です。

自分の中で、
『子供の前でタバコを吸っているママが嫌』
という考えが強かったり、
1度でも吸ってしまうと再び禁煙するのが難しいのを
わかっているので絶対再開しないと決めていたり・・・。
中には妊娠期間にタバコが嫌いになってから
また「吸いたい」と思わなくなった方もいらっしゃいます。

タバコもだんだんと値段が高くなっていますから、
生活費がもったいないと思う方もいらっしゃるようです。

ママの喫煙と赤ちゃんへの影響

誰もがご存じの通り、タバコは「有害」です。
出来るものなら吸わないに越したことはありません。
妊娠中だけでなく、授乳中に吸ってしまうのはNGです。

でも実際にどんな影響があるかと言われると、
何となく…としかわからない方が多いですよね。

そこで、授乳中の喫煙にいよる赤ちゃんへの影響や、
そうでない場合の赤ちゃんへの影響の2つに分けて
これから見ていきたいと思います。

赤ちゃんへの影響|授乳中

母乳はママの血液から作られています。
授乳中にママが喫煙してしまうと、母乳を通して赤ちゃんへ
タバコの有害物質が伝ってしまいます。
中でもニコチンの濃度は、ママの血液中の2~3倍と言われるほどです。

また、ニコチンには血管の収縮や血液の流れを邪魔する効果がある為、
母乳が出にくくなり、作られる量も少なくなっていきます。
1日に4本以上喫煙をすると、母乳の分泌する量が20%ほど低下していき、
本数が増えるごとにどんどん低下していきます。

そして、ニコチンを含んだ母乳を赤ちゃんが摂取すると、
嘔吐や下痢を起こしたり、脈拍が増えたり、
ADHDという注意欠陥多動性障害の症状が出て、落ち着きのない
お子様になってしまう恐れがあるんです。

また、ADHDの他にも、乳幼児突然死症候群やアトピー・アレルギー、
呼吸器系の疾患や喘息、肺炎などのリスクが高まると言われています。
パパやママが喫煙していない家庭と比べても、
乳幼児突然死症候群は5倍、
呼吸器系の疾患は3倍にもなると言われているんですよ。

赤ちゃんへの影響|副流煙

授乳中に喫煙していなくても、赤ちゃんに影響があると考えられるのは
「副流煙(受動喫煙)」が一般的ですが、そのほかにも、
喫煙した後のママの服や、口の中に残った有害物質、
タバコの匂いや空気中に残ったものがが赤ちゃんに伝わってしまう事もあります。

副流煙は大人にとっても危険なもので、
喫煙している方が直接吸い込む主流煙よりも副流煙の方が有害物質が多い
というのは、最近では多くの方に知られている事と思います。
赤ちゃんにとってはもっと有害で、ニコチンは約3倍、一酸化炭素は約5倍、
タールは約3.4倍と言われています。
赤ちゃんは見た目だけでなく身体の中も未熟ですから、
有害物質の影響をダイレクトに受けやすくなっています。

ママやパパが喫煙している時、煙の向きなどに気を付けていても、
目には見えない煙が赤ちゃんの方へ届いていることもあります。
空気中や口の中、匂いなどタバコの有害物質はなかなか消えてはくれません。
また、『顔にかかっていなければ…』なんて安易に考えてはいけません。
耳を通して赤ちゃんの体内に侵入することもあります。

この副流煙も赤ちゃんへの影響が考えられます。
先程お伝えしていた乳幼児突然死症候群や呼吸器系はもちろん、
小児がんや、耳から侵入した副流煙によって中耳炎を引き起こす
こともあるんですよ。

これらの疾患を引き起こすリスクは、
喫煙しないママやパパの赤ちゃんと比べても
約1.5倍もあると言われているんですよ。

赤ちゃんへの影響|急性ニコチン中毒

ここまで様々なリスクについてお伝えしてきましたが、
呼吸器系疾患やADHD、乳幼児突然死症候群や小児がんなど
不安なことでいっぱいです。

副流煙や母乳からの影響で、赤ちゃんが「急性ニコチン中毒」
になることもあるというのはご存知でしょうか。
赤ちゃんが生後6ヶ月を過ぎてくると、ハイハイなどをして
身の回りに興味を示してきます。
その時に喫煙者にとって心配なのが「タバコの誤飲・誤食」です。
これによって赤ちゃんは急性ニコチン中毒を引き起こしてしまう事が多いのですが、
母乳からのニコチン摂取や副流煙などからも中毒を引き起こす可能性がある事を
忘れないでください。

軽い急性ニコチン中毒の症状は
・嘔吐や下痢、腹痛
・めまい
・発汗
・瞳孔の異常(過度に小さくなる、または大きくなる)

重度の急性ニコチン中毒の症状は
・興奮や昏睡(何にも反応しなくなる)
・痙攣
・顔面の蒼白

などがあります。
赤ちゃんが眠らなくなったり、不機嫌になったり、
痙攣や頭痛などの症状が現れたら、すぐに病院へ行きましょう。
また、そんな状況にならない為の知識やルールを
ママとパパ、ご家族でしっかり身に付けないといけませんね。

ママが禁煙するには

やはり育児ストレスや、ホルモンバランスの変化によるイライラなど
中々禁煙するのは難しいのが現状ですが、
ここまで一緒に見てきて、やっぱり赤ちゃんの事を考えると
禁煙しなくては…と思っていただけたのではないかなと思います。

まずは、今の意志を続けられるよう禁煙への努力をしてみましょう。
どんな風にやめていけばいいかわからないという方の為に
一緒に禁煙方法を見ていきましょう。

禁煙|習慣を身に付ける

禁煙できない理由は「ニコチン中毒」だけではありません。
喫煙する方の多くが「タバコを吸う習慣」というものが身に付いています。
まずは「タバコを吸わない習慣」を身に付けることによって、
禁煙への第一歩を踏み出してみましょう。

皆さんはどんな時に「一服」されていましたか?
起床時、掃除した後、食後、家事の後…
それぞれの習慣によって一服する時・しようと思う時が
大体決まっているはずです。

その「一服の習慣」を何か違う習慣に変えてみましょう。
食後にガムを噛むようにしたり、
少しだらけてゴロンとお昼寝してみたり、
好きな雑誌を読んだり、アプリゲームを楽しんだり、
人それぞれの好きな事などを取り入れてみましょう。

「吸う事」を忘れる事が、禁煙への近道ですよ。

禁煙|飲み物

「タバコ」と言えばコーヒー好きが多いと思いませんか?
赤ちゃんの事も考えて我慢している方もいらっしゃる方もいるかと思いますが、
そうでない方もいらっしゃいますよね。

この「コーヒー」も、タバコを吸うという動作に連動している方は、
飲み物自体を変えてみましょう。
お茶を飲んだり、気になっていたスムージーを飲んでみたり、
楽しみながら出来るともっといいですね!

禁煙|買ったつもり貯金

タバコ=約500円ですよね。

まずは貯金箱を用意して、タバコ買ったつもり貯金をしてみませんか?
1日1箱だったとしたら、1週間で3,500円にもなります。
1ヶ月30日なら、15,000円の貯金が出来ます。

最初の内は、頑張った自分へのご褒美として、
その貯金を使って欲しかったものなどを自分にプレゼントするのも
良いと思いますよ!

だんだん禁煙に成功してきたら、貯金箱自体が必要なくなる日がやってきますよ♪

禁煙|気分転換

禁煙を始めると、やはりどうしても「吸いたい」という衝動が
どこかで起きると思います。
精神的なストレスや育児疲れなどの身体的ストレスも重なります。

たまにはパパさんやママのご両親などに預けて、外へ出てみてはいかがでしょうか。
1人を満喫して、お買いものをしたり、エステや美容室に行くのもいいですね。
また、友人やママ友などを誘ってランチに行くのもいいでしょう。

最近は禁煙ブームでランチタイムは全席禁煙などが多く、
外へ出ても吸えない環境が多いため、誘惑もあまり受けずに
自宅へ帰る事が出来ると思いますよ!

まとめ

ママの喫煙は自分の体にとっても赤ちゃんにとっても有害です。
でも、中々禁煙できない気持ちもとっても良くわかります。

禁煙によるストレスがあまりにもひどく、
赤ちゃんや家族へ強く当たってしまうようであれば
「今すぐ絶対禁煙!」とは言えませんが、
身体に有害なのは皆さんご存知です。

禁煙外来などもありますから、赤ちゃんの為、自分自身の健康の為に
これからも一緒に頑張っていきましょうね。

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