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産後のお風呂は危険!?寒い冬でもシャワーですぐに身体を温めるコツ

産後の体力が落ちている時期に悪露の量も少なくなって来ているし、それに寒いからシャワーだけでなくお風呂(湯船)に入りたい!

湯船に浸かって身体をちゃんと温めたいというママさんがたくさんおられます。

お気持ちは本当に良く分かります。わたしも初めての出産が12月だった事もあって、本当に寒くてどうしようもなかったので湯船に入りたかったのですが、先生からのOKがもらえず…先生を恨んだ事もありました。

ですが、産後のお風呂は、出産を終えたばかりのママさんにとって危険な事がいっぱいあるんです。

そこで、このページでは

・産後の母体の話|なぜお風呂がダメなの?
・産後にお風呂(湯船)に入り始めて良い時期
・産褥期にお風呂に潜む危険
・産後のお風呂で起こりがちな問題と対策
・シャワーで効果的に身体を温める方法
・赤ちゃんと一緒にお風呂に入ろ♪
・まとめ

これらの順に、一緒に見て行きたいと思います。

まずは、産後のママさんがお風呂に入り始めて良いと言われるタイミングや時期について、その理由と一緒に見て行きましょう。

産後の母体の話|なぜお風呂はダメなの?

まず、そもそも『産後すぐのお風呂がダメな理由』を一緒に見て行きましょう。

産褥期とも呼ばれますが、産後のママの身体は、出産で体力を使い果たして免疫力が極端に落ちています。

この時期のママの身体がどんな状態かというと

・交通事故の病み上がりと同じくらいのダメージを受けている
・授乳もあるため『睡眠時間も細切れ』で体力も落ちている
・母乳のために栄養も『赤ちゃん優先』になっている

これらの条件が揃ってしまっているのが、産後のママの身体なんですね。

そのために、お風呂のお湯の中に存在している雑菌に勝てないからです。

加えて、産褥期は『産後の悪露』の問題があります。
産後の悪露は出産で傷付いた子宮が元に戻る為の期間(子宮復古とも呼ばれます。)です。

この時期は子宮はもちろんですが、産道や膣もダメージを受けているため、回復のための時間が必要です。

お風呂で身体を温めたら、翌日からいきなり治まりかけていた悪露が大出血という可能性もあります。

このような危険があるため、産後すぐのお風呂は先生から止められる事が多いんですね。

産後ママがお風呂に入り始めて良い時期は?

産後のママさんがお風呂に入り始めて良い時期は、一般的に『産後の1ヶ月健診でOKをもらってから』と言われています。

なぜ、このタイミングまでお風呂を待たなくちゃいけないのかというと

・悪露が悪化する可能性
・湯船の雑菌が膣や子宮に入る可能性

この2つの危険性があるからです。

産後に悪露が治まりかけていたとしても、実はこのタイミングが危険なんですよ。

悪露は、生理の経血のような出血がありますけど、産後少しずつ治まって行き、人によっては2週間も経てば薄黄色に変わり、悪露自体も治まる方がおられます。

ナプキンや産褥パッドなしでも過ごせるくらいに完全に治まっているならば、お風呂に入っても良いのですが、問題は『悪露がおさまりかけている時期』です。

このタイミングは、お風呂で身体が温まった事で子宮周りの血行が良くなり、お風呂(湯船)に入った翌日、いきなり大出血という可能性もあります。

ですので、産後でお風呂(湯船)に浸かるタイミングは、産後1ヶ月健診が終わって先生にお墨付きをもらってからにしましょうね。

産褥期のお風呂は危険がいっぱい!

産後の産褥期にはお風呂は危険がたくさん潜んでいます。

これは、先ほどの血行が良くなって治まりかけていた悪露が再発という事もありますが、それよりもむしろ危険なのは、膣や子宮にお風呂のお湯の中にいる雑菌が入り込んでしまう事によるものです。

お風呂用洗剤の『ジャバ!』のCMで、小学生くらいのお子さんが入っているお風呂の雑菌をイメージで再現したものを放送していた事があるのですが、覚えていますか?

あのCMのイメージで出てきた雑菌は、健康体の方や体力がある方にとっては問題のないものなのですが、産褥期のママさんにとっては危険極まりないものも含まれているんですよ。

そのひとつとして代表的なものが『レジオネラ菌』と呼ばれるものです。

レジオネラ菌は、先ほども触れましたが、健康体の方や体力がある方には悪さをしないのですが、出産で体力使い果たしていて、産道や膣にも傷がある産褥期のママにとっては非常に危険なんですよ。

レジオネラ菌に感染した場合は、発熱、嘔吐、下痢、全身の激しい倦怠感、しびれ、または外性器からの出血などを伴います。

最悪の場合は、死に至るケースもありますので注意しなければなりません。

先ほどのお話の繰り返しになってしまいますが、産褥期にお風呂(湯船)に浸かってはいけないというのは、これらの雑菌に体力を使い果たしている産褥期の身体では立ち向かう事が出来ないからなんですね。

産褥期に身体を温めるシャワーの使い方

産褥期には、くれぐれも無理をしない事が大切です。ここで言う『無理』の中にはお風呂(湯船)に浸かる事も含まれているのはご紹介してきたとおりです。

ですが、そうはいっても産後の悪露もありますし、汗をかけば臭いだって気になります。

産後の肥立ち(産褥期の事を指します)が悪くて、大量出血を繰り返したり、不正出血をしている方の場合は入院が必要で、その場合は清潔な濡れタオルで身体を拭いたりするのですが、どちらにしてもお風呂には入れません。

そこまで産褥が悪い方を除いては『シャワー』を使うことになりますが、湯冷めが心配ですよね。

それに、産後の身体は回復をスムーズにする上でも冷やす事は良くありません。

そこで、産褥中でもシャワーで『しっかり体を温めるコツ』をご紹介します。

足元のシャワー

そのコツとは、うなじと手首、足首の合計5ヶ所をシャワーから上がる直前に『冷やしてあげる』ことなんですよ。

『冷やす』と聞いて驚かれますよね?わたしもびっくりしました。

ところがこれには、ちゃんとした根拠があるんですよ。というのはうなじや手首・足首はリンパが通っている場所で、その部分を冷やすと『脳から指令が送られて血管を拡張する』働きがあるんですよ。

血行が良くなって、お風呂上りの湯冷めからも身体を守ってくれますし、もう1つのメリットとして指先やつま先の冷えを解消も出来るんですよ。

人間の身体の『生理反射』を使った方法ですので、試してみてはいかがでしょうか。

ただし、1つだけ注意しなければいけないのが、うなじを冷やす時にシャワーでドバーと冷やすと身体全体が冷えてしまうので、タオルを冷水で冷やしたものを用意して『うなじだけはタオルで冷やす』という事です。

くれぐれも、身体全体が冷えてしまうような、冷やし方はしないようにしましょう。

シャワーマッサージで効率よく体を温める

シャワーマッサージと言うのは、シャワーから出る水圧だけで筋肉やツボ、リンパなどを刺激することです。これを行うと体全体の代謝を促進させることができ、血流が良くなって体が温まりやすくなるんです。
まさに冬の産褥期を乗り越えるための知恵ですし、今後も役に立つので覚えておくと良いかもしれません。

シャワーマッサージをする際は、頭のほうは低い温度、下半身(足の方)は高い温度のシャワーを当てます。
ただ、頭のほうは低い温度といっても、大体39度から40度位で大丈夫です。
下半身の部分は41度以上のシャワーを当てます。

産後ダイエットの方法としても活用されるこのシャワーマッサージでは、

  • 顎の下
  • ニノウデ
  • 背中
  • ウエスト
  • 太もも
  • おしり
  • ふくらはぎ
  • 足首
などの部分にシャワーのヘッドを近づけて、それぞれ1分間から3分間程度シャワーを当て続けるだけです。
すごく簡単な上に、体が温まりやすく体にも良いので産褥期のお風呂に入れないママにオススメです♪

産後のお風呂で起こりがちな問題と対策

産褥期も終わって、無事にお風呂に入れるようになる頃にも、危険ではありませんが、ちょっとした問題があります。

それは『お風呂のお湯が膣に入ってきてお風呂上りで逆流する問題』です。

これは、もちろん命の危険があるような問題ではありませんけど、
気持ち悪いですし、中には『わたしってこの歳で早くも尿モレ?』と勘違いしてしまう方もおられます。

もし、お風呂あがり限定でこの『気持ち悪い現象』が起こる場合は『間違いなく尿モレではありません』のでご安心を。

これを、尿モレと勘違いしてしまう方は、お風呂で身体が温まって気持ちよくなったからなのかなと思われるかも知れませんが、だとしたら『お風呂上りの数分間限定』で起こるのは、どう考えても理に適っていませんよね。

ですので、間違いなく尿漏れではありませんので、くれぐれも勘違いで落ち込んだりしないでくださいね。

お湯の逆流対策はどうすれば良いの?

産後の悪露も治まって無事、お風呂に入れるようになったところで『お湯の逆流問題』

結構ショックですよね・・・わたしもありましたが、産婦人科で相談したら、先生が良い事を教えてくれました♪

それは、2つのトレーニングなんです。

・骨盤底筋体操(こつばんていきんたいそう)
・膣トレーニング

この、2つのトレーニングです。

『骨盤底筋体操』は、両脚を肩幅程度に開いた状態から、約45秒くらいの時間を掛けてゆっくりと息を吐きながらしゃがむ事が出来る限界まで腰を落とします。

そこから、約15秒くらい時間かけてゆっくりと元の立ち位置まで腰を戻すという簡単な運動です。

これを一日で3~5セット行なう事で骨盤のゆがみも矯正されて、腰回りのスリムアップにも役立ってくれます。

もうひとつの『膣トレーニング』は、下腹部に力を入れて肛門を引っ込めるように力を入れるトレーニングです。

コツとしては、息を吸いながら行う事で、姿勢も良くなりウエスト周りも引き締まりやすくなりますよ♪

産褥期はトレーニング禁止です。

先ほどの2つのトレーニングなんですけど、産褥中のママさんはやらないでくださいね。

子宮復古の時期は、余計な負荷を膣や子宮にかけてしまうと、逆に子宮の回復が遅れたりする事もあり得ます。

また、現在は昔と違って妊娠中の栄養状態も良く、赤ちゃんが元気に育ってくれる環境にあるため、出産時に『会陰切開』を行うケースが増えています。

ご存じだとは思いますが、会陰切開とは赤ちゃんの頭や肩と言った『大きい部位』が膣を通過する時に膣の周りに裂傷を負ってしまう場合があり、それを防ぐために膣と肛門の間を局部麻酔を行って切開する事です。

会陰切開の傷口が完全にふさがるまでも、産褥期の項目の中に入っているため、当然ながらお風呂に入る事は出来ません。

もちろん、出産する前に『出来る限り会陰切開はしたくない』と伝えておけば、可能な限り助産師さんがマッサージで膣付近を柔らかくしたりという対応はしてくれますが、絶対に会陰切開しなくても出産できるというわけではありません。

最近では、会陰切開の縫合の時に溶ける糸を使っていて『抜糸の必要がない』ケースも多いようですが、膣付近はデリケートゾーンで粘膜も薄いため、治りが遅くなると面倒な事になります。

感染症などの心配も出て来るからです。

ちょっと話がそれてしまいましたけど、産褥期は『とてもデリケートな時期』ですので、くれぐれも無理はしないでくださいね。

赤ちゃんと一緒にお風呂に入ろ♪

産褥期が終わってひと段落つく頃には、赤ちゃんとのお風呂タイムを楽しみましょう♪

赤ちゃんをお風呂に入れる時は大人と同じ湯船には入れないので、ベビーバスを使った沐浴をさせましょう。

ただし、ここで要注意なのは赤ちゃんは大人よりも体温が高めなので『長風呂は出来ない』という点だけは守りましょう。

お風呂の中で『赤ちゃんがのぼせてしまう』こともありますので注意してくださいね。

首が座ってきたら、赤ちゃん用の椅子(リクライニング付が売ってますよね)を用意してお風呂の中で待たせても大丈夫ですよ。

ママもゆっくり温まって、赤ちゃんと一緒に幸せな気分にひたりましょう♪

 

さむ~い冬場のシャワー後の寒さ対策

夏場は良いかもしれませんが、冬場になるとシャワーの後に浴室を出た瞬間脱衣所はとても寒いですよね。かといって湯船につかることができません。
私も経験がありますが、冬場に湯船につかれずシャワーを浴びるだけで脱衣所に出たときのあの寒さが嫌なんですよね。。
そこで冬場のシャワー後の寒さ対策としてオススメなのが、電気ストーブです。
電気ストーブも小さなもので構いません。リサイクルショップで中古で売られている可能性もありますし、電気屋さんへ行っても何万円もするような高価なものではありません。
産後のタイミングで1つ買っておくと、シャワー上がりの後に使えるだけでなく、料理をしているときに台所に立っていて足元が冷えてしまう時にも足元に電気ストーブを置いておく。なんて使い方もできちゃいます。こういった冷え性対策も出来ちゃうんですね★
1台あればこれから何かと役に立つアイテムですので、寒い冬場のシャワー後の対策としてあると便利かもしれません♪

産後ママのお風呂のまとめ

冒頭で、わたしも産院の先生にお風呂を止められていた事もあるので、つらいお気持ちは痛いほどわかります。

産後の産褥中は、まずは身体を回復させる事が最優先なので、それが『ちゃんと終わるまで』は我慢しましょう。

産褥期は、母体じたいが出産で体力を使い果たしているのに加えて、母乳を赤ちゃんにあげるために栄養の使い方も妊娠中以上に『赤ちゃん優先』になってしまいます。

一日も早く『普通にお風呂が入れる身体』になるためのポイントは

・タンパク質や葉酸、鉄分も含めたバランスの良い栄養摂取
・授乳が頻繁にあるので、授乳の合間はとにかく休息を取る
・必要ならば産褥ヘルパーを頼むなど身体を休める工夫をする

この3つのポイントを、出来る限り実践して、一日も早く『赤ちゃんと一緒にお風呂に入れる身体』になりましょうね。

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