産後にマタニティブルーになってしまう方はたくさんおられます。
「マタニティブルーって妊娠中になるものなんじゃないの?」という人もいます。
しかし、出産直後のママさんは様々な要因が重なってマタニティーブルーになってしまいやすいんですね。
特に初産のママさんは、その傾向が強いようです。
それはなぜかというと、次のような条件が重なってしまうからなんです。
・初めての子育てに対する不安
・授乳間隔の合間にしか睡眠が取れない疲れ
・ホルモンバランスが通常時に戻っていく過渡期の自律神経の働き
・義実家や両親との付き合いの煩わしさ
・パートナーの理解不足
4番目と5番目については周囲の環境によるもので、場合によっては周囲の気遣いが充分に足りているケースもあります。
そういった方の場合は、本人が動けない部分を周りがカバーしている状態。
そして少しでも不自由や孤独を感じたりしないように、しっかりと周りがサポートをしてくれている場合もおられるので、例外はあります。
しかし日本の場合は、子供を産める女性は『ほとんどの場合はお嫁さんとして嫁いでいる』ので、義実家のお義父さんやお義母さんが良かれと思ってやっている事が、実はママさんにとっては気苦労が溜まる原因になっているというケースもありえるんですね。
このような条件が重なるマタニティブルーが長期間にわたってしまうと、本格的な『産後うつ』のきっかけになってしまう事も。
ですので、産後のマタニティブルーは早めに対処する事が大切です。
このページでは、生まれてきたばかりの赤ちゃんにもシワ寄せが行ってしまう『産後のマタニティブルー』の原因や対処法。
どのような症状で治すにはどうしたら良いのかなどを一緒に見て行きたいと思います。
マタニティブルーとはどんな状態や症状なの?
産後のマタニティブルーは、産後1年以内に起きてしまいやすい症状と言われています。
具体的な症例としては
・わけもなく泣きたくなってしまう
・言いようのない不安に襲われる
・自律神経の乱れから母乳が止まってしまう
このような症状が産後のマタニティブルーでもっとも多いものです。
また、ほとんどの方が市役所の育児相談や仲の良い友達など、第三者的な存在の人に相談していく事で少しずつ不安や情緒不安定な状態から抜け出す事が出来たという方が多く、身内にはなかなか相談しにくい悩みであるとも言えますね。
マタニティブルーは妊娠中から産後まで続く人も・・・
先ほども触れましたが、マタニティブルーというと、妊婦さんのイメージが強いかと思いますが、産後になる情緒不安定の状態も含まれます。
そして、妊娠中は平気だったけど、出産してからマタニティブルーの症状が出始めたという方もいます。
ひどい場合だと、妊娠中から始まり、産後も長いこと継続してしまう。という方もいらっしゃいます。
マタニティブルーはいつまで続くの?
という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、マタニティブルーから始まる産後うつもあり、具体的な線引きが難しいのが現状です。
でも安心してください!
予防の為に皆が実践しているちょっとしたテクニックや、症状をコントロールする為に行なわれている解消法のようなものもあります。
それについては、後ほどしっかりご紹介していきますね!!
産後にマタニティブルーになるのはどうして?
産後にマタニティブルーというと、当事者の大変さをまったく知らない世間一般の認識からすると、なぜなってしまうのかわからないという方も多いようです。
世間一般の認識で言うと、赤ちゃんが無事に生まれるのは嬉しい事なのになぜ?という認識があるのも無理はないかも知れません。
冒頭でも軽く触れましたが、産後のマタニティブルーの原因は
・産後の回復期の体調不良
・授乳間隔の合間にしか睡眠が取れない疲れの蓄積
・これから無事に子供を育てて行けるのかという不安
・ホルモンバランスが通常時に戻っていく過渡期の自律神経の働き
・パートナーや義実家、または実家の両親との付き合いの煩わしさ
人それぞれ個人差があり環境の違いもあるので、一概にこれらがすべてとは言い切れない部分もありますが、これらが代表的な原因と言えます。
妊娠中と違って、すぐ目の前に『自分が産んだ赤ちゃんがいる』という状況が頭ではわかっていても、その変化が受け入れられないという方もおられます。
これは個人差があるため、そもそも
『母親に成りきれていないとか根性論を押しつけてしまう事自体が間違い』
と言えます。
また年配の方はこのようなママさんが育児の不安などを口にすると『あなたはお母さんなんだから頑張りなさい』などと
根性論で片づけられてしまう傾向も強いようです。
そのように聞くと、「この子を受け入れられないという事はわたしは母親失格なの?」とますます不安になってしまい、自分を責めてしまう原因になるんですね。
これを、マタニティブルーを経験する事がない男性に置き換えると
・新しい職場に入ったばかりで不安
・覚えなければならない事が山積み
・体調も悪く睡眠時間も取れない
・職場の人間関係も良くない
これが仕事ならば、辞めるという選択肢もありますが、赤ちゃんを産んだ女性には『母親を辞めるという選択肢はない』ということです。
この状況を根性論で乗り切ろうと思う事自体が間違いなのは当然と言えますね。
やはり、なんでも相談できる相談相手と手助けが必要なのは間違いありませんね。
マタニティブルーになりやすい人はこんな人
マタニティブルーに陥りやすい人は、
- まじめすぎる人
- 几帳面すぎる人
- 過剰に心配性な方
なぜこういったタイプの方がマタニティブルーになりやすいのかというと、妊娠、もしくは産後をきっかけに急激に増えた負担に対して、全てを完璧にしようとしてしまい、それができないとまたストレスになり・・・
といったようなループがあるようです。
今、自分のことかも。と思われた方は、要注意かもしれません。
マタニティブルーになったきっかけで多いのは?
マタニティブルーになる際は、必ずきっかけがあります。
そのきっかけとして多かったのは、
- 妊娠がわかったとき
- 妊娠後期になってから
- 妊婦検診で医者に安静を命じられてから
- 夫の態度などが変わってしまったとき
- 金銭状況が悪化していること
こういったことがきっかけで、マタニティブルーが始まってしまうことが多いようです。
産後マタニティブルーの対処|他のママさんはどうしてる?
産後のマタニティブルーに悩まされるママさんはたくさんおられます。
そういった意味では、すでに産後のマタニティブルーを乗り切った経験がある『先輩ママさんの対処』を学ぶことは精神的な救いになります。
そういった方々がどういった対処をして産後のマタニティブルーを乗り切ったのでしょうか。
・実家の実母の言葉で救われた
・産院の助産師さんや看護師さんを質問攻めにした
・行政の保健師さんに話を聞いてもらった
・仲の良い友達に来てくれるようにお願いした
このような対処法を採っておられる方が多く、それでも立ち直りにはそれなりの時間を必要としておられる方が多いようですね。
産後のマタニティブルーに悩まされたママさんは、症状の重い軽いを合わせると約33%と、だいたい1/3のママさんがマタニティブルーに悩まされておられるそうです。
そして、先ほどの先輩ママさんの対処法の4パターンの中で、3つは『他人に相談している』という事からもわかる通り、『善意の第三者』は頼りになる存在と言えますね。
その他の具体的なマタニティブルー解消法
それでは、マタニティブルーの解消法として、多くの方が実践されている方法を簡単にまとめていきます。
ストレスの原因はできるだけ遠ざける
このようなことをしていると、人によっては「それは弱い人間/怠け者がすること」といったように感じてしまうかもしれませんね・・・。
ですが、マタニティブルーの予防や解消には「ストレスから逃げる/遠ざける」という考え方はかなり効果的です。
責任感が強い方ほど抵抗があるかもしれませんが、そんな方ほど試したい方法かもしれません。
育児生活の中で悩む時間を減らす
悩むことは必ずしも悪いことではありませんが、悩みすぎは心に余計な負担を与える原因になりかねません。
“自分より詳しい誰か”に相談することが重要であることはすでにお伝えしていますが、相談までの時間を早めにすることも大切です。
家事は基本的に手抜き
こちらも、責任感が強かったり、まじめ体質な方ほど抵抗があるかもしれませんが、それが悪いってことじゃないんです。
でも、一度心が不安定になると元に戻すのは簡単ではありません。
そのリスクを考えると、ちょっと手抜きして気軽である方がよっぽどみんなの為になる場合もあります。
がんばりすぎの方は、手抜きできそうなところは適度に手を抜いていきましょう!
たまには自分タイムをつくること
これも凄く大切です。
旦那さんとの協力が必要になってくる場合もあるかと思いますが、そうまでしてでも自分の為の時間を作って心のケアをこまめにしていきましょう。
産後にマタニティーブルーに悩んだ先輩ママの体験談とアドバイス
もちろんそこに知り合いもいませんでした。そんな私の実家は、遠く離れた土地にあり、自営業だったため退院した後は1日で母は実家に帰ってしまいました。
周りに相談できる相手もいないし、一気に押し寄せてくる悩みをどうしたら良いのかわかりませんでした。
子育てについて相談したり話したりできる相手が1人もいなくて、とても辛かったのを覚えています。
そういった状況下の中で毎朝、毎晩おむつを変えたり離乳食を作ったり、家の仕事をしたり、永遠と休みのない単純作業を毎日繰り返している中で、自分がおかしくなってしまいそうでした。
今はもうだいぶ気持ちの面で落ち着いてきましたが、当時のことを今振り返ると、誰にも頼れなかったのもそうなのですが、誰とも会話することがない日々が続いたのも精神的に追い込まれてしまった大きな原因ではなかったのかと思います。
また、その時のあなたの素直な気持ちを旦那さんに相談してみることも大切です。
マタニティブルーを予防する方法ってあるの?
これをすれば絶対こうならないから安心して!というものは正直ないかと思います。
精神的なことですので、原因やきっかけ、タイミングは人それぞれだからです。
しかし、マタニティブルー対策として、何も出来ないわけではありません。
マタニティブルーの予防方法のようなものはあります。
- あなた自身が毎日をきちんと楽しむこと
- 妊娠・出産に関する悩みや不安は、経験者などに即効いて、即解決する
- 旦那さんと将来について向き合うこと
こういったことが重要とされています。
よく見てみると、解消法などと似ている部分があるんですよね。
マタニティブルーの場合は、実際に予防や改善/解消は凄く似ています。
また、見方にもよりますが、マタニティブルー以前に、こういったことは常に大切にしていきたいことでもあるかもしれませんね。
義実家がマタニティブルーの原因?折り合いの付け方
義実家のお義父さんやお義母さんが、産後のマタニティブルーの原因となっているケースも多いようです。
特に、義実家のお義母さんが専業主婦の場合。
子育ても手が離れて時間が作れる状況にある場合は『毎日のように訪れて“良かれと思う事を好きなように言ってやっていく”』というケースがたくさんあります。
特に、初産のママさんは赤ちゃんが泣いていても、おむつ交換なのかおっぱいが欲しいのか、ただ単にグズっているだけであやせば良いのかがわからなかったりします。
この状況に対して『あなたはこんな事もわからないの?母親として未熟な証拠ね~。』といったようなセリフを投げかけられるわけです。
こういった言葉の端々の『トゲがあるセリフ』は、新米ママさんの心に深く刺さります。
こればかりが原因というわけではありませんが、マタニティブルーに悩まされたママさんの半数以上が『義実家の義母の言葉にやられる』と語っている事は無視できない現実です。
これに対して、実家の実母は『あなたも赤ちゃんも新米でお互いに意思疎通ができないのは仕方がない事。ゆっくり慣れて行けば良いのよ。』
と言った励ましで『我に返る事が出来た』と語っているママさんも多いんですよ。
(中には実家よりも義実家の方が楽だったという方もいますけどね。)
この現状に対して救いになってあげられるのは、やはり旦那さんが1番の適任と言えます。
産後のマタニティブルーに襲われる時期は授乳期の真っ最中である事から、抗精神性の強い薬は飲む事が出来ません。
なので、もしパートナーの旦那さんが仕事で疲れていたとしても、甘える事は必要です。
もし、旦那さんが義実家のお義母さんから自立している存在なら思い切って甘える事も義実家との折り合いをつける1つの方法です。
マタニティブルーの時に離婚しない為にできること
マタニティブルーの期間は、離婚率がドンと高まると言われています。
でも、本当なら離婚は避けたいし、仲良く夫婦円満でいたいですよね・・・。
そのためには、一体どんなことができるのでしょうか?
極論で話をしてしまいますが、この問題はお互いが自分の問題点を理解して、心から変わる努力をしていくことが最も大切かもしれません。
あなただけでもなく、パートナーだけでもなく、お互いです。
そうして根本的な問題を直していかなければ、マタニティブルーが治った後でもいずれ同じ問題にぶつかり、そこでもまた離婚の危機に直面してしまうかもしれません。
自分を責めましょう。といっているのではなく、あなたがパートナーに文句や不安などがあるように、パートナーもあなたに対して何かを思っているのかもしれません。
腹を割って話、お互いの改善点を見つけあい、それぞれが改善点と向き合っていくのです。
ベクトルを相手に向け続けるのではなく、お互いがベクトルを内側に向けて成長していくことが大切です。
もしこれがお互いにきちんとできれば、離婚の危機回避どころか、今後の夫婦円満に繋がるのは想像がつきますよね☆
産後マタニティブルーの対処法のまとめ
産後のマタニティブルーは、産後の身体の回復期と授乳や赤ちゃんのお世話の忙しさ、義実家のお義母さんとの折り合いをどうやってつけるのかという悩みから生じている事が多いようです。
この悩みに対する対処法は大変なことでもあります。
・わからない事は助産師さんや看護師さん、保健師さんなどに頼る
・仲の良い友達に相談してみる
・励ましの言葉をお母さんからもらう
・パートナーの協力は不可欠
こういった対処で、マタニティブルーのシワ寄せが赤ちゃんに行かないような対策をしたいところですね。