産後の授乳中や子育て中に胃痛に悩まされることがあるかと思います。
赤ちゃんのお世話も授乳もあるし、おむつ替えや肌着のお洗濯、それに家事も・・・
やらなきゃならない事はたくさんあるのに、この子のためにもわたしが頑張らなきゃならないのに・・・
でも胃がキリキリと痛くて身体が動かない・・・
このように身体がいうことを聞かないほどの胃痛に悩まされる方も多いんです。
・こんな胃痛が起こる原因は?
・この胃痛はいつまで続くの?
・授乳中なんだけど薬は飲んで良いの?
・吐き気もするんだけど病院に行った方が良いの?
このような疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、産後の子育て中の胃痛について詳しく見て行きたいと思います。
産後の胃痛は放置していいの?いつまで痛みが続くのかな・・・
産後になってからの体の不調は様々なものがありますが、
赤ちゃんのお世話や家事など、忙しい毎日の中で
自分のケアまで回らなかったりもします。
ちょっとした不調だと、病院なんか言ってられないと感じることも・・・。
今回はそんな不調の中でも胃痛にクローズアップして特集していきます。
産後の子育て中の胃痛の原因は?
産後の胃痛にはさまざまな原因があります。ホルモンの変化や生活習慣の変化が大きく影響することが多いですが、具体的には以下のような要因が考えられます。
ホルモンバランスの変化
妊娠・出産によるホルモンの急激な変化
妊娠中に増えていた「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が産後に急減することで、胃腸の働きが乱れ、胃痛を引き起こすことがあります。
自律神経の乱れ
ストレスや睡眠不足による影響
産後は育児のストレスや寝不足が続くことで、自律神経が乱れ、胃酸の分泌が増えたり、逆に消化機能が低下したりして胃痛を起こしやすくなります。
産後の体の疲労や栄養不足
食生活の乱れ
赤ちゃん中心の生活になり、自分の食事を後回しにしたり、簡単な食事で済ませたりすると、栄養不足や胃への負担が増して胃痛の原因になります。
授乳中は特に栄養が必要ですが、食事が不規則になりやすく、胃が荒れることも。
産後の便秘や腸内環境の変化
便秘による胃への圧迫
産後はホルモンの影響や運動不足で便秘になりやすく、お腹が張ることで胃が圧迫され、痛みを感じることがあります。
逆流性食道炎
胃酸の逆流による刺激
妊娠中に子宮が胃を圧迫していた影響で、胃と食道の境目が緩み、胃酸が逆流しやすくなっていることがあります。
産後もその影響が続くと、胃痛や胸やけを引き起こします。
妊娠高血圧症候群の影響
産後の血圧上昇と関連する胃痛
妊娠中に高血圧だった場合、産後も血圧が高いままだと胃の不調を引き起こすことがあります。
そして肝臓の機能低下による胃痛の可能性も。
胃炎やピロリ菌感染
ピロリ菌による慢性胃炎の可能性
もともとピロリ菌に感染していると、産後のストレスや疲れが重なり、胃炎が悪化することがあります。
帝王切開後の影響
手術後の影響で胃腸が弱ることも
帝王切開後は麻酔や手術の影響で胃腸の動きが鈍くなり、一時的に胃痛を感じることがあります。
産後の胃痛は、育児の疲れやストレスが大きな要因となることが多いですが、痛みが続く場合や悪化する場合は、胃腸科や産婦人科で相談するのがおすすめ✨
このように一言で胃痛といってもその種類によっても原因も対処方法も
変わってくるため、まずはどんな種類の胃痛なのかを把握することから
始めるといいと思います。
授乳中に胃薬を飲んでいいの?
授乳中に胃薬を飲んでいいのかどうかという疑問を持っていらっしゃる方は多いですよね。
このような辛い胃痛を1分でも1秒でも早く痛みを沈めたいと思うのが当然です。
そこで、産後の子育て中でなおかつ母乳育児をされている方でも飲める胃薬をご紹介したいと思います。その胃薬は市販薬で、第3類医薬品に属する胃薬です。
・新ビオフェルミンS錠
・ソルマックゴールド胃腸液
・ザ・ガードコーワ整腸錠
このような乳酸菌や生理食塩水といったものを主なベースにした第3類医薬品ならば、胃の粘膜や腸壁を穏やかに回復させてくれる胃薬として、特にもし母乳を通じて赤ちゃんに成分が伝搬したとしても全く問題のない成分として安心して飲むことができる胃薬です。
ただし、第3類医薬品というのは、基本的に効き目が穏やかな薬でこれは頭痛薬などにも言えるのですが、効き目が強力な鎮痛剤成分などは入っていないため赤ちゃんの体に入ったとしても全く問題はないのですが、その分効き目は穏やかで、痛みの種類によっては効果を全く感じないといったこともあり得るかもしれません。
そのような場合はやはり赤ちゃんを義実家や、実家のお母さんなどに預けて病院の診断を受けられた方が良いでしょう。
また、胃薬を飲んでも治まらない胃痛の場合は、急性の神経性胃炎や大腸炎などを併発している恐れもありますので、少しでも早く病院を受診することをおすすめします。
さらにどの程度の胃痛でどのような薬のお世話になればいいのかわからないという方もおられると思うので判断基準も掲載しておきます。
胃痛の症状が軽い場合・・・胃の中の粘膜を保護する成分が配合されたもの、胃酸の中和効果のあるもの
胃痛の症状が激しめの場合・・・H2ブロッカーなどの胃酸を抑えるものやPPIという処方薬など
漢方で何とかしたいと考える場合・・・「六君子湯」「半夏瀉心湯」といった種類の漢方薬
ただしこれらは自分の感覚での判断になるため、慎重を期すためにはやはり医師に相談するのがベストになります。
産後の胃痛の対処法
先ほどご紹介した第3類医薬品などの胃薬を飲んで一時的に症状が改善して、そこから再び胃痛の症状が再発してしまうという方もいらっしゃいます。
そのような方はどのような対処をすれば良いのかという点も詳しく見ていきましょう。
もちろん病院に行くというのが最も最適な回答かもしれませんが、
冒頭でも述べたように病院に行く暇もないような状態では
どんな対処があるのかを知っておくことも重要になります。
水分補給を多めに
水分補給は、お腹の中で砂薄める効果の他にも腸内環境を穏やかに中和してくれる効果があります。
ただし、冷たい水を飲んでお腹を冷やしてしまうと、下痢を含んだ胃痛の原因になってしまいますので、できることなら自分の体温と同程度の温度まで寝る食した白湯を飲んでみることをお勧めします。
また、白湯に対してできる工夫としては、生理食塩水と同じ0.9%の塩分を加えるという方法もあります。
例えばマグカップいっぱい約200ミリリットルの白湯に対しては1.8グラムの塩分を加えるというものです。
胃と腸が弱っているタイミングですので、この時に使う生理食塩水はできることならミネラルウォーターを買ってきて一旦沸騰させて冷まし、その時にお塩を適量加えると良いでしょう。
生理食塩水はほとんど塩分を感じない位の食塩水なのですが、浸透圧が人間の体液と同程度に整えられている状態ですので、非常に吸収力が良く、体の中で速やかに水分として血液の中にも浸透してくれます。
これで良い癖や腸壁の状態を整えられる効果も期待できますよ。
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食事の回数を小分けにする
産後の授乳中は非常に調子カロリーも高く、赤ちゃんのお世話のために睡眠不足にもなりやすく、体が疲弊しやすい状態ですので、栄養補給はこまめに行ってください激しい胃痛を感じていて、食欲もあまりないかもしれません。
おかゆなど消化吸収に良い物をできるだけ少量食べるように、そして回数をこまめに分けて食べるようにすると良いでしょう。
こうすることで、お粥であればご飯に含まれている糖質が胃の粘膜を守るための糖分の壁として一時的に保護してくれる働きが期待できるからです。
できるだけストレスを解消する
やはり根本的な問題として産後の子育てに対してあなた自身が強いストレスを感じていることも考えられます。
もちろん赤ちゃんのお世話が嫌ということではなくて、自分の赤ちゃんですし愛していると思います。
それだけに子育ての最中で、もし自分がわからないことで何かミスをしてしまったら、この子に対してどうしてあげれば良いのだろう…。
このようにすべてのことに対して深く考えてしまって、それがきっかけで強いプレッシャーを感じ、本来なら授乳なども含めて非常に細かい感覚で赤ちゃんは起きたり寝たりするので、その赤ちゃんの睡眠に合わせてママも一緒に休むくらいの気持ちでいないと本当は良くないのです。
しかし、そのようなこまめな睡眠ができなくなってしまうケースがあるんです。
そうなると神経的に参ってしまってそれが1という形で現れる方も多いんですね。
そういったときは、まずは相談相手を持つこと。
そして、もう1つの方法としては、できるだけ1人になる時間を持つために旦那さんや実家のお母さん、義実家のお義母さんなど、お願いできる存在に頼る事によってストレスを解消できる時間を持つということです。
例えば1~2時間でもいいんです。
ほんのちょっと自分1人になることができて、自分1人で出かけられるそんなに距離が離れていないところにあるカフェで少しのんびりとノンカフェインの紅茶を飲んできたり、少し自分が好きな本を読んでみたり…
このような少しだけでも自分で落ち着くことができる時間を持つことがストレス解消につながると言えます。
できるだけこれらの時間を持てるように、例えば普段から旦那さんがやっている家事に対しては完璧を求めないとか、あまり神経質になりすぎないようにするといったような対策を普段から実践するようにすると自分自身のストレスの累積も少なくなっていくはずですよ。
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本来ならば、吐き気もするほどに胃痛が悪化してしまう前に病院に行くべきなのですが、なかなか忙しくて少し痛いくらいなら『自分が我慢すれば良いんだから・・・』と我慢してしまう方が多いんです。
ですが、吐き気もするほどになったらもう限界です。すぐにでも病院に行くべきです。というのは産後の回復期に起こるホルモンバランスの乱れは自律神経にも影響して胃酸の分泌を強めてしまう場合もあるからです。つまり、あまり食べれていなくて胃袋に内容物がない状態なのに胃酸が分泌されているかも知れない可能性もあり、そのため胃潰瘍の危険性も考えられるので、できる限り早く病院に行きましょう。
赤ちゃんのお世話はお母さんや義実家のお義母さんにお願いして病院に行くべきです。病院では内科を受診することになりますが、神経系に働きかける胃酸の分泌を抑える薬が処方される可能性もあるため、自分が産後の授乳中であることなどは受診時に伝えるようにしましょう。また、再発防止として先ほどご紹介したストレスをため込まないことや食事の回数を多く分けて食事量も小分けにするなどの対処がおすすめです。
また自分では胃痛と思っていても、腹痛と勘違いしている方もおられます。胃痛と腹痛だと注意すべきポイントも変わってくるんですよね。
家庭でできる産後の胃痛のセルフケア
産後の胃痛を軽減するためには、以下の生活習慣の見直しとセルフケアが有効です:
食事の工夫:消化に良い温かい食事を摂ることで、胃への負担を軽減できます。例えば、おかゆや雑炊、煮込んだうどんなどがおすすめです。食材を細かく切ることで、さらに消化を助けます。
咀嚼の徹底:よく噛んで食べることで、唾液の分泌を促し、胃の負担を減らします。また、満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
食後の休息:食後すぐの入浴や激しい運動は避け、最低でも30分は安静にすることで、消化を助けます。
産後の胃痛まとめ
産後の胃痛は育児や日常生活のストレスや水分不足が原因で起こることが分かりました。
産後という時期は生まれたばかりの赤ちゃんのお世話などとても忙しい時期です。胃痛も起こりやすいだけに授乳中に使える胃痛薬など知っておくと便利なことも多いので、注意すべきポイントを守って笑顔で赤ちゃんと接してあげてくださいね。
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