産後になってにおい玉が出るようになった!これはヤバい?
におい玉って知っていますか?何度かテレビでも特集されているので知っている方も多いかもしれませんが、出産が終わった産後になって急に出てくるというママさんがいるのをご存知でしょうか。
臭い玉ってなに?
喉の入り口あたりに扁桃というリンパ組織があって、その表面には小さな穴のようなものが無数にあります。扁桃腺に限らずリンパ組織は外敵を除外したり防御する働きをするので、その穴に食べカスや侵入してきた菌などの死骸がたまったものが臭い玉の正体です。医学的には膿栓や扁桃膿栓と呼ばれています。
体を守るための機能なのでできること自体は正しい反応ともいえるのですが、出てくることがいやだったり、におい玉によって口臭が気になったりと悩む方も意外に多くおられるんです。
通常は食事と一緒に飲み込んだり、うがいなどで流されたりして体に害を及ぼすようなものではないんです。
分かりやすいイメージだと、耳だと耳垢がたまりますよね。鼻だと鼻くそがでます。それらと同じように口からはにおい玉がでると言えば分りやすいのではないでしょうか。
臭い玉(膿栓)の原因は?
臭い玉というのは口の中の扁桃腺付近に細胞やウイルスなどの死骸がたまることによってできるので、時間がたつことでにおいを発生させ、口臭としてやっかいな状態になってしまいます。
口臭というのはウイルスや食べ物のかす、膿汁など混ざり合って不快なにおいとして発生しているものなんです。
口を開けて寝ている方や風邪やインフルエンザなどの病気に感染していることでも臭い玉の原因として表れやすいので注意が必要になります。
口は呼吸のために空気を取り入れる場所なのですが、口を開けて寝ることによって口内が水分不足になってしまいウイルスや細菌が繁殖しやすくなってしまいます。唾液は食べ物を消化するのを助けたりするほかに、こういった細菌やウイルスを殺菌するサポートもするので、唾液が少ない口の中は注意しなくてはならないんですね。
なぜ産後になると臭い玉のでる可能性が上がるの?
産後になってこの臭い玉に悩まされるのは、ホルモンバランスの乱れが顕著に起こり、体の免疫も低下することによってウイルスや雑菌が口の中に侵入しやすいことが理由といわれています。
また、産後の育児や家事に疲れることによっても免疫は低下したり、疲れて短い時間の睡眠しかとれないというような育児環境なども口を開けて寝てしまうことにつながり、臭い玉が発生しやすいとも言われています。
臭い玉ができたらどうしたらいいの?
基本的には臭い玉は放置していると自然になくなっていきます。気になるからといって臭い玉をとったとしてもなくなるのではなく、できるような程汚食べカスやウイルスなどがたまっている状態を何とかしないとダメなんですね。
また臭い玉自体が扁桃腺という場所で作られているので、下手に触ると炎症や傷になる可能性もあるんです。
となると、時間の経過を待つしかないというのでは納得できない部分もありますよね。
喉付近にずっと違和感があったり、口臭を気にし続けなくてはならないというのもまたつらいことだと思います。
正しい対処法としては耳鼻咽喉科で取ってもらうことができるんです。
中には病院なんて行きたくないと思っている方もおられるかもしれませんが、扁桃腺は粘膜やリンパ組織があるので自己判断で処理していくのはおすすめできません。
耳鼻咽喉科では『膿栓または扁桃膿栓の除去』をしたいと言えば、医療保険適用で数百円程度で診察してもらえるようです!
とても繊細な場所だからやはり専門家であるお医者様に見てもらうのが一番です!
吸引や除去という方法で受診できます。
におい玉を対処する場合注意すべきこと
先程、耳鼻咽喉科での対処を説明したのですが、注意しなくてはならないことがあります。それは対処は急性扁桃炎などの急性炎症を起こして扁桃が腫れていたり痛みがあるときには症状を悪化させてしまう可能性が出てくることなんです。
扁桃腺が腫れていたりして悪い状態なのに吸引や除去などの対処をしてしまって状況を悪化させるようだと、臭い玉程度の悩みではなくなります。
そのような場合は抗生物質や消炎剤などの薬を処方してもらうと言った処置が必要になるのでお医者さんとしっかり相談しながら処置してもらってください。
中には綿棒やつまようじ、耳かきで自分で取り除くという方もおられますが、やめたほうがいいですよ。妊娠中や産後は免疫が弱っている状態なので、余計にできやすい環境になってしまう可能性が高いんです。
どうしたら臭い玉を予防できるの?
できてしまった臭い玉は耳鼻咽喉科での処置が一番だと説明しましたが
予防としてはどういった方法があるのでしょうか。
- うがいをよくする
- 歯磨きをしっかり行う
- 舌苔(ぜったい)も洗う
- 鼻うがいも効果的
- 疲れやストレスに注意する
うがいや歯磨きは口臭対策と同じなので誰にでも簡単にできるし、むしろ毎日やっているよという方がほとんどだと思います。
舌苔磨きは専用の舌みがき用のブラシが売っているので、そちらを使いましょう。中には普通の歯磨きのブラシを使う方もおられますが、それだと力の加え方が強くなりがちです。強い力だと舌の表面にある細胞まで傷つけることになるのでできるなら専用ブラシがおすすめです。
できるだけ口呼吸ではなく鼻呼吸の方が臭い玉ができにくいので寝るときに注意したいところです。鼻が詰まっている場合もそちらの治療が臭い玉の対処にもなります。
また疲れやストレスも免疫を低下させることになるので休憩や睡眠を大事にしたいですね。
とはいえ、産後は育児でなかなか睡眠が満足に取れない場合もあるので、適度な運動や短い時間の睡眠なども有効です。
このような予防対策が体の健康にもつながってくるので、たかがにおい玉と侮らないでしっかりと対処していきましょう。