第2弾となりましたこの絵本シリーズ。
今回特集しているのは「もぐらとじどうしゃ」です。
男の子のお子様だけじゃなく多くの方におすすめしたい絵本ですね。
もぐらとじどうしゃってどんな絵本?
1969年5月1日に発行された世界傑作絵本シリーズのひとつで姉妹篇に「もぐrとずぼん」という絵本もあります。32ページもあり、結構な読み応えになり現在でも大ヒットの知っている方も多いシリーズですね。
エドアルド・ペチシカ 文 / ズデネック・ミレル 絵 / 内田 莉莎子 訳
もぐらくんが赤い自動車を欲しくなって自分でガラクタを寄せ集め自動車をコツコツと作っていくお話。絵がまるで漫画のようにたくさんあって描写もうまく1ページ1ページ会話しながら読める絵本です。
もぐらとじどうしゃはどんなお子様に向いている?
比較的長めの絵本で、しかも車が登場するので2歳以降から就学前くらいまで長く愛用できる絵本でもあると思います。
さらに車が大好きなお子様にはぴったしかと♪ぶーぶーしゃと言っているころから自分で少し文字を認識して読めるようになるまで長く読めると思います。
ママはもちろんパパと一緒に読みたい絵本ということでも人気の絵本です。
もぐらとじどうしゃを読んでみて
鼻がチョンと尖ったモグラが、コミカルな表情で穴から顔をを出している。そして後ろにはカラフルな自動車が街を走り抜けている。そんな可愛らしい表紙を見せた途端、我が子は目をキラキラ輝かせて、本が開かれるのを待っています。
都会に住むモグラくん、犬が車に乗っているのを見かけて、「僕だって自動車を持てる」と考えます。そこで車の部品を集め出すモグラくんの様子が描かれています。タイヤ、ハンドル、ネジ…我が子はそれを一つずつ指差し、「これは何」と一つずつ知りたがり、興奮して聞いてきます。そこではなかなか見るチャンスの少ない車の部品や、作業用道具の名前を教えるいい機会となりました。ページが進む間にも、モグラくんのとぼけた表情が笑いを誘います。
そうして苦労してやっと作ったモグラくんの自動車、カリクル(男の子)が来てかなづちでうち壊して去るという、信じられない展開に。我が子は意地悪なカリクルに「ダメだよ」と叫び、モグラくんに同情した様な複雑な表情を見せました。3歳でも立派に人を思いやる気持ちや悪い事がわかる道徳性がある事に気付かされます。
さて、ぐちゃぐちゃ、めちゃめちゃにされた車を見て、悲しそうにするモグラくん…。そこで都会の暮らしには慣れっこな賢いネズミの出番です。ネズミは自動車修理工場を指差し、「行ってごらん」とアドバイス。ぐちゃぐちゃの車を担いで颯爽と歩くモグラくんの姿に、我が子もワクワク、諦めないぞと言う決意を感じた様で、ここでも絵本から目が離せなくなって来ます。
自動車工場についたモグラくん、めちゃめちゃの自動車がぴんぴんの新品になって工場から出てきてニッコリ。我が子も自然と笑顔になっていました。
ピンピンのカッコイイ自動車を走らせご機嫌のモグラくん。ネズミくんをドライブに誘ったり、はじめに見かけた犬にも得意になって自動車を見せびらかしています。そうしてだんだん夜が更けてライトをつけた車が沢山並んでいる中にモグラくんの自動車を指差して、我が子は喜んでいます。
最後は鍵がわりのねじまきをそっと大切そうに抱えて眠るモグラくんの絵に、ほっと一安心させる柔らかさが感じられます。
ページ数は30ぐらいと3歳児にとっては長いのに、飽きさせる事なく一気に読ませることができました。私達が読むのに疲れてきても、ただただページをめくってカラフルな絵を見せる事で、お子様は喜ぶでしょう。親子共々楽しめる、音楽の様な楽しい絵本でした。どうぞお試しください。